わたし今夜もイライラよ/五月みどり

山下達郎がサンデーソングブックの珍盤奇盤特集や邦楽特集で遠藤実という作曲家の偉大さを語っていたのを覚えています。その時はすぐに腑に落ちなかったkれども、考えてみれば山本リンダの「こまっちゃうな」を作曲したというだけでも偉大な功績だと納得させられるものがある。

この歌は遠藤実御大が作曲のみならず、作詞までしたという力の入れよう。テツマンとかチューリップなどという懐かしい昭和の語彙とヤンヤホッホ、ヤンヤホッホという平成の作詞家では絶対に真似の出来ない掛け声。これに五月みどりのパーソナリティが相まってかなり出来の良いトホホな曲に仕上がっています。

トホホ度 ★★★★
お笑い度 ★★★☆
意味不明度 ★★★

雪子のロック/藤健次

昨日発売のブルータス2月15日号は「山下達郎サンデー・ソングブック25周年記念」と題して山下達郎のこれまでのサンデー・ソングブックで掛かった曲や作曲家、プロデューサーが細かく解説されており、貴重な資料になっています。

この中でやはり「珍盤・奇盤」が紹介されています。私が珍盤・奇盤を集め始めたのは「このブログの由来」にもありますように2001年の珍盤・奇盤特集を聞いてからでした。それから、それらの曲を全て集め始めたのですが「雪子のロック」にはてこずりました。

歌っているのは藤健次という歌手で元々は高倉一志という名前でスリー・ファンキーズに居たそうです。脱退後藤健次と名前を変えてこの曲を吹き込んでいます。しかし、この曲には訳分からん経緯があり、32秒しかありません。元歌を途中でカットし、誰かが最後の部分に効果音をくっ付けたらしいんです。私は原曲を聞いた事は無いんですが、聞いた方の話によるとなんとなく流れるどうといった事のないバラード風の歌謡曲らしいです。

本誌によると、これを始めて聞いた山下氏は文字通り笑い転げ、早速番組で取り上げたそうです。自分もその番組で聞いた時はかなり激しくたまげましたが、今聞いてみるとそうでもないような気がします。あれから20年弱を経過し、私の純な心情が汚れ、鈍麻してしまったのでしょうか?

トホホ度 ★★★★
お笑い度 ★★☆
意味不明度 ★★★★☆

<2018.02.05 追記>
雪子のロックのオリジナルを入手しました。色々叫んだりなんかして、それなりに聞けます。しかし、一体どこがロックなんだ、と突っ込みたくなります。

スタコイ東京/菊池正夫

数ある珍盤・奇盤の中でこの歌は忘れる訳には行かないでしょう。何弁か分からない非標準語で歌われていますが、今風に言えばラップとも言えます。

問題はタイトルの「スタコイ」の意味がハッキリしない事です。ネットで検索するとなんと、WEBLIOに用例がありました。鳥取弁だそうです。
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《品詞》形容詞
《標準語》すばしっこい、立ち回りが機敏だ、手が早い、要領がよい
《用例》「あのもんは、なかなかすたこいもんだぞ」(あやつは、なかなか機敏な奴だ)
《用例》「お前はとろいけ、もうちいとすたこーならないけん」(もう少し、機敏で要領よくならなきゃいけない)
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一方津軽弁という説もあります。以下は「阿修羅♪」というサイトからの引用です。スタコイの意味を議論しています。

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私は津軽に住んでます。これは津軽弁だと思うのですが・・・
「スタコイ、スタコイ」は「たいした怖い、たいした怖い」という意味で使っています。

「~はんで」は「~なので」
ちなみに「ダッキャッダッキャ節」のダッキャは「そうだねそうだね節」という意味です。
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菊池正夫には「ダッキャッダッキャ節」という歌がありますが、ダッキャッダッキャも津軽弁だそうです。これから見ると津軽弁に軍配が上がるような気がします。後に彼は東芝に移籍していますが、東芝から「スタコイ・ポップス」というオムニバスアルバムが2枚出ています。

この2枚のアルバムは当時の東芝所属の和製ポップスを集めたものですが、それにスタコイというタイトルを付けているという事は当時は誰でも知ってる言葉だったんでしょうか?

尚、菊池正夫は後年城卓矢と名前を変えて歌った「骨まで愛して」が大ヒットになりました。

この歌は、ちあきなおみがカバーしています。彼女は引退してしまいましたが、改めて聞いてみると中々上手い歌手でした。少なくとも女性で「スタコイ東京」を歌いこなせる人は他に居ないでしょう。

トホホ度 ★★★★
お笑い度 ★★★☆
意味不明度 ★★★☆

あ~五十肩/智子

6月半ば、朝起きた時に左の肩にピリッと痛みが走り、暫くして右肩にも同じ痛みが発生。暫く肩をグルグル回したりなんかしてみても、逆に痛くなるばかり。仕方なく新宿駅近くの大病院の整形外科へ。出てきた先生はかなり若いのに、貫禄があり、かつ怖そう。今時珍しい昔風の医者って感じ。まずレントゲンを撮って「骨には異常なし」という診断。「五十肩ですか?」と聞くと「いや、四十肩」という返答。四十肩だから若い、とか言って喜んでる場合では無い。先生の威厳のある物言いにとうとう四十肩と五十肩はどう違うんですか?と聞けず仕舞。「飲み薬と貼り薬出しときます。」と言って、はよ帰れと言わんばかりの態度。「次はいつ来たら良いでしょうか?」と聞くと「もう来なくてよろしい、一年位すれば治る。」と冷たく見放されてしまいました。

幸いにも近所にリハビリ施設のある整形外科を見つけたので、今はそこに通っています。若いおねーさんが引っ張ったり、押したり、揉んだりしてくれて快適。ちゃんと分度儀で腕の上がる角度も計ってくれます。しかも保険適用で鍼より安い。だから不精な私でも週に1~2回通う意欲が湧いてくるんです。

この歌を歌っている智子さんは九州博多で活動しておられる専業主婦シンガーソングライター。写真を見ると若そうですが、ブログには昭和30年生まれと書いてありました。かつてはヤマハのポプコンに出たこともある実力派。子育てに目途が付き50歳になった時に音楽活動を再開したそうです。
この歌は多分ご自身の体験でしょう。彼女も四十肩と五十肩はどう違うか悩んでいます。アレンジが昭和のムード歌謡風で、カラオケで歌いたくなります。

トホホ度 ★★☆
お笑い度 ★★★☆
意味不明度 ★★

 

黄色いさくらんぼ/スリー・キャッツ

今年は浜口庫之助(通称ハマクラ)生誕100年なんだそうです。浜口氏は戦前学生バンドでプロとなり、戦後は主として作曲家として数多くのヒット曲を出しています。「黄色いさくらんぼ」は多分最初のヒットだと思います。同時期に守屋浩の「僕はないちっち」も大ヒットしてます。また日本のフォークの黎明期にマイク真木が歌った「バラが咲いた」もハマクラさんでした。

作詞は星野哲郎ですがお熱い話に ンー おしゃれな話に ヘエー おいしい話に ウァー」なんて中々上手いと思いますしかし黄色いサクランボというのが何か、今市良く分りません。これは未だ熟れていなく赤くないサクランボという意味で、要するに熟れる前の可愛い娘という事でしょうか?

サクランボは英語でチェリーですが、チェリーにはバージンという意味があります。(蛇足ですが、英語では男女共にvirginと言います)という事は未だバージンにもならないサクランボという事でしょうか?(それぢゃ、まるでガキ)
余談ですが山形県で栽培されている「月山錦」という品種は正真正銘の黄色いサクランボです。しかし希少品種のため、余り市場に出回らないようです。

若い娘は ウフン
お色気ありそうで ウフン なさそで ウフン ありそで ウフン
ほらほら 黄色いサクランボ
つまんでごらんよ ワン
しゃぶってごらんよ ツー
甘くてしぶいよ スリー
ワンー ツー スリー ウーン
黄色いさくらんぼ

若い娘が ウフン
三人揃えば ウフン ペチャクチャ ウフン ペチャクチャ ウフン
コロコロ 黄色いさくらんぼ
お熱い話に ンー
おしゃれな話に ヘエー
おいしい話に ウァー
ワンー ツー スリー ウーン 黄色いさくらんぼ

若い娘は ウフン
お脈がありそで ウフン なさそで ウフン ありそで ウフン
なんだか 黄色いさくらんぼ
さわっちゃいやいや ワン
はなしちゃいやいや ツー
ふざけてすまして スリー
ワン ツー スリー ウーン 黄色いさくらんぼ

トホホ度 ★★★
お笑い度 ★★★
意味不明度 ★★★☆

私の心の中の関数/Target Blank

昔、役所がB5縦文明だった頃は和文タイプライターなるものがあったが、ジャスト・システムの一太郎、マイクロソフトのワードを使うようになってA4縦文明が勃興した。しかし最近は何でもかんでもパワーポイントで、図面やグラフを多用したA4横文明が社会を席巻している。紙に印刷しないので大したことでも無いプレゼンテーションで数十枚のスライドを次々と捲って説明するが、結局何の事やら分からないという事も良くある。パワーポイントでは箇条書き程度であるので、益々日本語力の低下、引いては一億総白痴化に拍車がかかっている。

ワードの使用頻度はかなり減ったが、エクセルは使わない日は無いと言っても過言では無いだろう。この歌はエクセルで使う色々な関数の使い方を覚えるというコンセプトの元、中身はラブ・ストーリーになっている。ビデオ迄作って、かなり力を入れているが、果たしてこの企画、成功か否かと考えると難しいものがある。B面は「愛のウィルス対策」と題してコンピュータ・ウィルス対処法を啓蒙するという意図のようだが、意気込みは買うとしても、なんだか良く分らない。カテゴリーは迷ったが一応珍盤・奇盤のカテゴリに入れてみた。少々失礼だったでしょうか?因みにグループ名のTarget Blank (target=”_blank”)はウェブページを新しい窓で開くスクリプトである。(どうでも良いが)

トホホ度 ★★★★
お笑い度 ★★☆
意味不明度 ★★★

おしぼりをまるめたら/阿佐ヶ谷姉妹

土曜日の朝の徳光さんのラジオ番組に「夜明けのムード歌謡」というコーナーがあります。既に絶滅危惧種となったムード歌謡、ムードコーラスの名曲が、徳光さんの当時のエピソードも加味して紹介されます。最近こういう歌を余り聞かないので、何となく懐かしいような、しかし新鮮なような妙な感じで聞いています。

かつて、このコーナーにタブレット純がゲストとして出演した事があります。彼は子供の頃からムード歌謡が好きで、それが嵩じて遂に憧れのマヒナスターズに入団したそうです。現在は一人でギターを持ってTVや寄席に出ています。

中野に住んでいるタブレット純と阿佐ヶ谷の六畳一間に二人で住んでいる阿佐ヶ谷姉妹とはご近所の誼ということもあり、タブレット純が彼女達の為に作詞作曲したのがこの歌です。阿佐ヶ谷姉妹はいつも薄いピンク系統の長いドレスを着て軽い漫才をやっており、私としてはこういう半笑いが好みであります。阿佐ヶ谷姉妹はなかなか歌が上手く、阿佐ヶ谷パールセンター裏辺りの少々ジメッとしたバーでおしぼり(手で叩くとパンと音のする袋に入った奴では無い)を巻いたり、広げたりするホステスさんの健気さを描いて哀歓を誘います。

トホホ度 ★★★☆
お笑い度 ★★☆
意味不明度 ★★☆

熟女B/五月みどり

世の中に珍盤・奇盤と呼べる曲は沢山ありますが、言うまでも無く玉石混交で全く意味不明のものから、永く後世に伝えていきたい傑作まで将に千差万別です。

熟女Bは以前のブログにも載せましたが、消えてしまいましたので再登場です。言うまでも無く中森明菜の少女Aに対する当時流行ったアンサーソングの一種です。アンサーソングは元歌に乗っかって話題性があり、取り上げられ易いのですが、その分安直に作られている場合が多く、名曲は少ないようです。当時カマキリ夫人と呼ばれた五月みどりは熟女Bに最も適切なキャスティングで歌詞もメロディも覚えやすい佳曲です。

「熟女」という言葉は現在完全に市民権を得て普通に使われていますが、広辞苑(第六版)にはありません。ネットで検索すると殆どエロい関係しか出てきません。しかし、日本語俗語辞書にはありました。

「熟女 Jyukujo
熟女とは、円熟した年頃の女性のこと。
【年代】 1983年   【種類】 -
『熟女』の解説
熟女とは円熟した年頃の女性のことで、1970年代後期に作られた造語「熟年」の派生語である。1983年には中森明菜のヒット曲「少女A」に対し、五月みどりが「熟女B」という曲を発表し、話題となる。熟女は年齢ではなく、風貌や雰囲気から区分されるため、具体的な年齢は定義されていないが、この言葉が使われ始めた1980年代初めには20代後半から40代辺りの女性を指した(これは目安であり、最近では30~50代という意見も多い)。」

なんと熟女Bが引用されています。これだけでもこの曲を後世に伝える価値がありそうです。解説では熟年の派生語とされていますが「熟女」があれば「熟男」があってもよさそうな気もしますが、聞いた事がありません。「熟男」は使い道がないが「熟女」は色々と需要があるという事でしょう。

トホホ度 ★★★☆
お笑い度 ★★★☆
意味不明度 ★★

涙のパンダ/黒柳徹子

6月12日(私の誕生日)に上野動物園でリーリー(父)とシンシン(母)の子(メス)が誕生しました。シンシンに妊娠の兆候が表れたという事で5月25日に展示中止となりましたが、その後意外に早い出産でした。尚、その間も父親のリーリーはこれまで通り休みなく仕事しておりました。(通常展示)今のところ順調に成長しているようで、名前の公募も始まったようです。

最初のパンダは1972年の日中国交回復を記念して中国から寄贈されていますが、寄贈と言っても実際には貸与で所有権は中国側にあり、現在のレンタル料金は二頭、10年間で八億円余りだそうです。

そんなパンダ(オス)が泣いています。でんぐり返しをしてもターザンの真似しても笑ってもくれない。ひとつ年上のパンダ(メス)とどうも上手く行ってないようです。Lover Come Back To Meなどと英語を使ってますが、その後どうなったんでしょう?余談ですが、このパンダは「エマニュエルごっこ」をしたと言ってます。一体どんな遊びだったんでしょうか?謎です。

トホホ度 ★★★
お笑い度 ★★★
意味不明度 ★★★

イタイのそこが/Mr. オクレ

Mr.オクレは吉本興業の芸人で、村上ショージらと共に「オレたちひょうきん族」で何人トリオの一員となり黒沢明とロス・プリモスの「ラヴユー・東京」をもじった「ラヴユー・貧乏」でブレークしました。
ブレークしたと言っても、これと言った芸は無く、無気力、やる気なしが、芸と言えば彼独自の芸と言えるかもしれません。
この歌はタイトルが良いし、ジャケットも悪くない。曲もそれなりのムード歌謡風味。しかし肝心のMr.オクレの歌が、どうにもいけません。もっとも無気力が売り物のMr.オクレに気合を入れて歌え、というのが土台無理な注文で、そこの処、何卒ご理解頂きたい、という処でしょうか。

トホホ度 ★★★★
お笑い度 ★★★☆
意味不明度 ★★★