万葉集/植木等

新元号「令和」が万葉集由来という事で、最近大宰府への観光客が随分増えているそうです。当方もこれにあやかって植木等の「万葉集」です。万葉集をテーマにした歌謡曲はこれだけぢゃないでしょうか?(勿論全てを調べたわけではありませんが)

作詞は永六輔、作曲は中村八大のコンビで、植木等がまず万葉集の一句をよんで、その中身に沿って色々愚痴を言うという仕掛けです。

世の中は空しきものと知るときしいよよますますかなしかりけり
大伴旅人

ますらをや片恋せむと嘆けども醜のますらをなほ恋ひにけり 
舎人皇子

銀(しろがね)も金(くがね)も玉も何せむに勝れる宝子に如かめやも
山上憶良

しかし、万葉集というものを読んだことが無い浅学菲才の自分としては肝心の句の意味がちゃんと分かってないので、その後の歌詞がぼんやりしてしまいます。歌詞の最後に
〽万葉集 読んでつらつら おもんみた 植木等の 学のあるとこ
……なんともはや 
とあり、全くその通りであります。いくら現在万葉集が来ているといってもこんな歌は二度と出ないでしょう。

採点のトホホ度と意味不明度は、この歌に限っては自分の残念さです。

トホホ度 ★★★
お笑い度 ★★
意味不明度 ★★★

兄貴のブギ/萩原健一

最近、芸能人の訃報が続いていますが、ショーケンは意外でした。デビュー当時のテンプターズでは、ジュリーと競い合う大変な人気でした。ヒット曲はたくさんありますが〽オーママ、ママと歌った「おかあさん」が当時のレコード大賞にあった「童謡賞」を取りそうになったのには半笑いでした。水谷豊と共演した「傷だらけの天使」は当時としては斬新で、カッコ良く見えました。共演の水谷豊がアーニキィ~と言ってショーケンについて行くところは毎回お約束でした。このドラマを撮った代々木会館は、昭和、平成、令和(まで後一ヶ月)と三代生き延びて未だ現役です。

「前略おふくろ様」では口数少ない板前姿が決まってました。梅宮辰雄はこの番組の為に板前修業をし、それ以降調理に嵌ったそうです。海ちゃん役の桃井かおりは既に日活ロマンポルノに出ていましたがTVは実質デビュー作で、強烈なキャラクターがインパクトありました。独特な話し方を真似た清水ミチ子には笑わせて頂きました。つらつら書いていくとキリが無いですが、色々事件も起こし、危なげなところがショーケンの魅力(?)でしょうか。今ではこういう芸能人は棲息できません。

この歌は「傷だらけの天使」の頃のハチャメチャ感があります。但し、B面という事もあり歌そのものの作りは今市で歌詞も聞き取りにくいところがありますが、友情出演の水谷豊が萩原健一との掛け合いで昔なつかしい、アーニキィ~を聞かせてくれてるお宝音源です。採点は水谷豊の出演があるがのでトホホ度は二つ星になりました。

トホホ度 ★★
お笑い度 ★★★☆
意味不明度 ★★★

なぜか埼玉/さいたまんぞう

「翔んで埼玉」という映画を見た、一人で。コンセプトは単純で東京、千葉、神奈川などからディスられる「ださいたま」を大袈裟にして映像化したという感じである。原作を読んでいないので、事前の想像とは違っていたが、さいたまが云われなき差別に負けずに頑張る、かつBL絡み、という大活劇となった。 配役は豪華で、二階堂ふみは原作の漫画に合わせてはまり役に見えた。しかし、GACKTと京本政樹と伊勢谷友介の3人が揃うと中々の迫力である。麿赤児にも笑えました。

気楽に笑える映画ではあるが、自分としてはもう少しエグイ、ディすり方を期待していた。例えば春日部と聞いただけで気分が悪くなるというシーンがあったが「春日部は〇〇だから気分が悪くなる」と理由を付けてキチンとディスって欲しかった。この映画を見てディスられている埼玉県人は喜んでいるらしいが、東京でありながらチクッとディスられた田無市(現西東京市)や狛江市の住民はひょっとしたらムカついているかもしれない。

映画が始まると程なく、娘の結納のために熊谷から東京へ軽4ワゴンで農道を走るシーンがあり、カーラジオ(NACK5)が都市伝説と称して話を始め、これが物語の前振りとなる。(軽4ワゴンを運転していたのはブラザートムで久々に元気な姿を見られました。) そこでいきなりこの歌が流れた。この歌がどこかで出てくるとは思っていたが、冒頭からとは意外であった。さいたまんぞうは最近は見かけないが、元気に草野球の審判をやっているという噂を聞いている。さいたまんぞうの歌は玉石混交であるが、このブログでは以前、彼の「さいたまオリンピック音頭」を取上げている。なんとか埼玉に五輪を誘致したいという埼玉愛溢れた佳曲です。

この映画の主題歌は「はなわ」の歌う「埼玉県」でエンドロールに被せて流れた。しかし、歌詞が変わっているような気がする。過激な部分は変更されているようだ。歌詞は変更されているけれど悪くはない。〽さいたま市はひらがな 漢字読めないのかな〽という部分は笑った。

トホホ度 ★★★
お笑い度 ★★☆
意味不明度 ★★★☆

Mr. TENG/渚まゆみ

みうらじゅんからの天狗繋がりでこの歌にしてみました。 ジャケ写の右下をよ~く見てください。小さい字で “SIDE B/Mr. TENG”とあります。B面だからと云ってこの扱いは小さすぎませんか? しかし、実際に聴いてみると確かに特筆大書できる歌では無いことが納得できます。しかも、余り真面目に歌っているという感じもありません。

一体何なんだと思い、調べてみたところ、これは「天狗」という居酒屋チェーン のイメージ・ソングとして作られたのではないか、と思われます。コマーシャルソングとして流されたという記録は無いので「天狗」で飲みながら歌うという事でしょうか?しかし「天狗」チェーンのホーム頁を見てもこの歌については何も書いてありません。(不確かな情報で申し訳ない。)

渚まゆみさんは故浜口庫之助の奥様で、このEPを最後に歌手を引退したそうです。しかし、浜口庫之助の作詞、作曲とはいえ、最後のシングルB面がこれで良いんでしょうか?。評価としては久々のトホホ度満点を献上したいと思います。

トホホ度 ★★★★★
お笑い度 ★★★
意味不明度 ★★★☆

Longest Nose No. 1 / Jun Miura

今年のNHK大河ドラマ「いだてん 東京オリムピック噺」は日本初の五輪出場選手である金栗四三の物語で、現在はストックホルム五輪への旅費、滞在費を兄が工面してくれて感激しているところです。「いだてん」には日本初のスポーツ倶楽部である天狗倶楽部の面々が登場し、前半の筋立てを盛り立てて (?) いるようです。

これを見たみうらじゅんは、やっぱ来たでしょ!天狗に最初に目を付けたのは俺なんだ、と自慢していました。「いだてん」の視聴率が振るわないこともあって本当に天狗が来ているかどうかは分かりませんが、前回紹介した「マイ遺品」のひとつとしてオワコン感溢れる天狗のお面や玩具を密かに収集していたみうらじゅんはやはり大したもんだと思います。

彼は天狗好きが昂じて遂にこんな歌まで出してしまいました。天狗と言わず “Longest Nose No. 1” という題名はかなりトホホ度が高いですが、曲はイマイチで、お笑い度は高得点という訳にはいきませんでした。しかし「テ~ント張ってグー」とか「ボーンと鳴ってノオー」という意味不明のオシャレなリフレインがありましたので、意味不明度は4つ星にしておきました。

ジャケットは彼自身のイラストです。ペンギンが天狗のお面を被っているようですが、それにしては背中が白く、背と腹が逆転しています。実はペンギンではないらしく、これはこれで良いんだそうです。

 

トホホ度 ★★★★
お笑い度 ★★★
意味不明度 ★★★★

無駄な抵抗やめましょう/ちあきなおみ

最近小室圭さんの話題が多い。約400万円の借金問題を週刊女性にすっぱ抜かれ、秋篠宮ご夫妻は怒り心頭、婚約延期。良かれと思って発表した小室さんの釈明文に非難囂々。週刊新潮先週号によれば、小室圭さんの母上が天皇陛下への直訴を画策しているというトンデモスクープ。その記事の中見出しが「無駄な抵抗」

「無駄な抵抗」でふと思い出したのがこの歌。ちあき なおみは急に見なくなったので死んだのかと思ってたら、ご主人がお亡くなりになったのを期に引退されたようです。それ以降、山口百恵同様全くマスコミに姿を表していません。現役の時はヒット曲が色々ありましたが引退してから、返って非常に歌の上手い歌手という定評が定まったような感じがします。

作詞はなかにし礼。
 〽嘘をついても だめなのね
  へたなごまかし 効かないわ
  無駄な抵抗やめましょう

無駄な抵抗を止めろと言っているのかと思ったら、実は無駄な抵抗しているのは自分だというトホホ感溢れる歌詞。流石なかにし礼です。珍盤・奇盤のカテゴリに分類するのは申し訳ない気がしますが、やはり半笑いできます。

余談ですが「無駄な抵抗」の初出をヤフー知恵袋で調べると、あさま山荘事件の「無駄な抵抗を止めてすぐに出てこい」という警察から犯人への呼びかけであるという説がありました。そう言われるとそんな気がします。

トホホ度 ★★★☆
お笑い度 ★★★
意味不明度 ★★

平成版 ひらけ!チューリップ〈デジパチ編〉/間寛平

無事年が明けて今年は平成31年。平成の御世も残すところ数ヶ月でお仕舞になります。
そこで、残り少ない平成にちなみ、題名に「平成」がついている歌をと思い、色々ありますが間寛平にしてみました。彼には「ひらけ!チューリップ」という昭和の名曲があり、これと平成版を比較すると面白いような気がした訳です。大雑把に言ってアナログの昭和、ディジタルの平成という感じが味わえます。

平成版では「もう一万円」と突っ込んでますが、昭和版では、もう「800円」使ってしまったという悲哀感が出ています。当時は100円で35球の遊びだったんですねぇ。昭和版には軍艦マーチに続いて店員さんの威勢の良いアナウンスが入ります。この独特の喋り方は誰が始めたかは分かりませんが、現在までも連綿とその伝統が引き継がれているようです。私事ですが学生時代、パチンコ屋のアナウンスと新宿24時5分発、高幡不動行き最終電車の車掌アナウンス声真似兼車内風景が持ちネタで、飲み会で結構受けてました。

歌としては昭和版の方が建付けが良いですが、平成版はB面扱いなので、致し方無い所でしょうか。評価は「お笑い度」が厳しめですが、まあこんなところでしょう。

トホホ度 ★★★☆
お笑い度 ★★★
意味不明度 ★★
ひらけ!チューリップ/間寛平(昭和オリジナル)

木枯らしのクリスマス/島倉千代子・片岡鶴太郎

今年ももう師走。ホント早いよね~というお馴染みの会話が花咲く時期になりました。12月と言えばクリスマス。クリスマスソングは無数にありますが、片岡鶴太郎と島倉千代子という組合せは少々意外。ハッピーなクリスマスでなく少し哀しい演歌クリスマスという感じです。

作詞:秋元康、作曲:三木たかしのコンビで特に秋元康の歌詞が泣かせます。イブの夜遅く、シャッターの閉まった商店街の裏通り(阿佐ヶ谷パールセンター商店街の裏という感じ)を手をつないで歩く。「あなたの手が冷たいから」とポケットの中。スナックの有線から漏れ聞こえるジングルベル。「木枯らしよ これが 最後のイブに」と結んでますが、これからどうするんでしょう?色々想像させてくれます。

片岡鶴太郎は自信をもって歌っていますが、島倉千代子は繊弱で少し哀感をたたえた歌いぶりです。多額の借金を抱えながら、何とか生き抜いてきた自身の経験からくる技でしょうか。(少々髪の毛を切りすぎた)お千代さんが鶴太郎に頼り切っている感じのジャケ写が曲想と良くマッチしています。一応カテゴリーは「珍盤・奇盤」としましたが、良く聞いてみるとトホホ要素も、お笑い要素も無く、評価は白星一つとなりました。

トホホ度
お笑い度
意味不明度

元祖 高木ブー伝説/筋肉少女帯

先日久々にラジオでオーケンこと大槻ケンジ氏の声を聞いた。彼の主宰する筋肉少女帯は今年が30周年らしい。よくもまあ、こんなバンドが30年も続いたもんだ、とある種の感慨が湧いてくる。

このバンドは音楽的にはヘビメタとかパンクに分類されている。私は以前メタルとかヘビメタと呼ばれるロック、ジャズで言えばフリーとかアバンギャルドとか呼ばれる類の音楽は苦手であった。只、タモリがスポーツジャズと命名した山下洋輔トリオはフリーであったが、面白かった。演奏中酒飲んで笑っていれば良いという正しい鑑賞方法を素早く自分のものにしたからであろう。

しかし、最近はこういう音楽が苦にならなくなってきた、てゆーか面白いと思う。勿論ライブハウスで飛び跳ねたり、頭振ったりする元気はないが。歳のせいか?但し、クラシック音楽で云うところの現代音楽にはついていけない。これが面白いと思うようになるのは、私の場合、はっきりとボケた頃ではないでしょうか?

ヘビメタやってる人というとなんか怖いというか、危険な感じがしますが、オーケンは全くその逆。デビュー以来、終始一貫くねくねしています。オカルトが大好きで、未だに若い感じがします。

これは彼ら唯一のヒット曲で、勿論意味不明です。オーケンは色々と理屈付けてますが、半分冗談でしょう。こういう歌がアリとなったので野沢直子の「おーわだばく」みたいな歌が出てきたわけです。筋肉少女帯はある種のパイオニアと言えます。

 

トホホ度 ★★★★
お笑い度 ★★☆
意味不明度 ★★★★

チック・タック・ゴーゴー/晴乃チック・晴乃タック

今年も流行語大賞のノミネートが発表された。候補の中には選ばれても表彰する対象が不明な語や不名誉で表彰されにくい語、例えば「悪質タックル」等があり、どうもスッキリしない。本来の趣旨を逸脱してしまった感がある。

そもそもノミネートされた語数が多すぎて全部は知らない。「TikTok」は15秒の動画を共有するSNSらしいが全く分からない。分かるどころか「TikTok」と聞いて晴乃チック・タックを思い出してしまった。晴乃チック・タックは「どったの?」とか「いいじゃなぁ~い」とかいう、今から思えばどうでも良いようなギャグを連発して大変な人気者になり、映画やTVに頻出していた。

ご両人は私の知る限り4曲吹き込んでいるが、その中でこれが一番ヒットしたようだ。芸人さんの歌はギャグや珍フレーズで笑いを狙うのが常道であるが、この歌はこれといったギャグもひねりも無く、今市面白さに欠ける。曲調は青春歌謡という感じで、ひょっとしたら本気でその線を狙ったのかとも邪推してしまいす。カテゴリーは「珍盤・奇盤」にしてますが、評価はかなり低くなりました。

トホホ度 ★★☆
お笑い度 ★★
意味不明度 ★★