男が死んで行くときに/安藤昇

珍盤・奇盤

安藤昇は自身が「この顔傷では自分は生涯ヤクザ者としてしか生きられぬ」と言う若い頃に負った左頰の傷がある。評論家・大宅壮一がその顔傷と面構えから「男の顔は履歴書」というフレーズを作り、これを自身のエッセイ集のタイトルにした。(蛇足ではあるが、これをもじって『男の顔は履歴書、女の顔は請求書』というのがある。)昭和41年には「男の顔は履歴書」という映画が松竹で公開され、安藤昇の代表作となっている。残念ながらこのジャケ写では傷は見えない。

この曲で安藤昇は語りのみである。後半ではかなりがなっているが、最後まで静かに抑えて語った方が怖さが増したような気がする。ちなみに作詞:阿久悠、作曲・編曲:曽根幸明である。

歌の途中で「敷島の大和男子の逝く径は 赤き着物か 白き着物か」という女性コーラスが響く。平林たい子の任侠小説「地底の歌」(昭和24年)から引用したフレーズでヤクザの死装束は赤き着物=牢獄か、白き着物=棺桶かを意味しているらしい。

トホホ度 ★★★
お笑い度 ★★
意味不明度 ★★★