いちばん、好きだから/あべ静江

珍盤・奇盤

この歌は小池百合子が発案した自民党応援歌です。その経緯が前回紹介した「女帝 小池百合子」に触れられています。

2009年、麻生首相は最悪のタイミングで衆議院を解散した。小沢一郎が多くの女性候補者を擁立したこともあり、自民党は大敗し、民主党の鳩山内閣が発足した。「小泉チルドレンの大半が落選して永田町から去り、代わりに『小沢ガールズ』が国会を席巻する。」小池は選挙区で落選したが、比例で復活当選した。「自民党は総裁選を行ったが前回立候補した小池も、石原も、与謝野も、石破も出馬せず、谷垣禎一が野党自民党の総裁になった。」野党の総裁になってもうま味が無いので誰も立候補しない。小池は日の当たらない広報本部長に任命された。

「翌2010年七月には自民党の応援歌を作ると言い出し、小池はマスコミを集めて記者発表をした。作詞はecoyuri、すなわち小池百合子。歌手はあべ静江。バックコーラスは小池が声をかけて集めた、稲田朋美、小渕優子、阿部俊子ら、主に女性議員たち。」

「CD製作を通じて女性議員を自分のもとに結集させたい、という願望もあったのだろう。総裁選に再度出るには推薦人が必要だ。だが、小泉が自民党を去ってからというもの、彼女を応援してくれる人はほとんどなかった。女性議員を自宅に招いたこともあった。だが、小池の傘下にには入りたくないと、距離を取ろうとする女性議員も少なくはなく思うようにことは運ばなかった。」

小池は沈んでいた。この頃の動きを第六章「復讐」の冒頭部分の引用で紹介する。第二次安倍内閣が「2012年十二月に発足すると、安倍は若手の女性議員を次々と閣僚に抜擢していった。森まさこ、稲田朋美から始まり、2014年九月の内閣改造では、高市早苗、松島みどり、上川陽子、小渕優子、有村治子。2015年十月の内閣改造では丸川珠代と島尻安伊子が大臣になった。(中略)小池は後輩女性たちの栄進を黙って見ているよりなかった。要職は党内にも用意されなかった。安倍には許されていない、恨まれていると感じたはずだ。」こうなってしまったのは本人の人望の無さに加え自民党総裁選で石破を応援した事も一因であろう。小池がこの状況を甘受できるはずがない。これから小池の復讐が始まる。

この歌のカテゴリーは失礼ながら「珍盤・奇盤」に入れさせて頂きました。小池は江古田の自宅を「エコだハウス」と呼んでおり、その流れで”ecoyuri”という名前を使ったんでしょう。歌詞を読むと美辞麗句が並び、余りツッコミ所が無いが、そこはかとなくトホホ感を感じる。言い換えれば当たり障りがないが、自民党応援歌となれば、これで正解なんでしょう。アレンジは少々貧弱で余り金がかかってない感じ。もう少し、何とかすれば売れたかも知れない。

トホホ度 ★★★☆
お笑い度 ★★☆
意味不明度 ★★☆