ぼくのそばにおいでよ/フォーク・クルセイダーズ

極私的洋楽解釈

今年はURCレコード創立50周年だそうで、記念のベスト盤(三枚組)が出ました。URCはUnderground Record Clubの略で、当初は会員制の通信販売でしたが、加入者が急激に増加したので市中のレコード店で販売できるようになったそうです。今でいうインディーズのはしりです。当時はアンダーグラウンド、略してアングラが大流行りで、アングラフォーク、アングラバー、アングラ演劇等々なんでもアングラを付けて喜んでる人が多かったようです。

このCDに懐かしい曲がありました。原曲は Eric Anderson の “Come To My Bedside, Darlin’ “で、フォーククルセイダーズが日本語で歌っています。後に中川五郎と加藤和彦がカバーを出しています。クレジットには「訳詞:日高仁」とありますが、日本語歌詞と原曲の歌詞はあまり一致しておらず、日高仁作詞という感じです。この歌を何故覚えているかというと、放送禁止という騒ぎになったからです。要するに歌詞がエロいという事です。

*おいでよぼくのベッドに ぼくのかわいい人
二人の愛の夜を しずかに過ごそうよ

外では冷たい風が ふいてはいるけれど
二人かたく抱き合えば 心は火とともる

さあおいでよぼくのベッドに ぼくのかわいい人
二人の愛の夜を しずかに過ごそうよ

君のやわらかな肌に そっと手をおけば
こたえる君の瞳 こたえる君の愛

*繰り返し

求めあうくちびる 求めあう心
求めあうからだ いつしか夜もふける

*繰り返し

最近余り聞きませんが、以前は放送禁止とか発禁という騒ぎがよくありました。その殆どはお馴染みの「猥褻か芸術か」という問題で音楽のみならず、文学、美術・写真、映画・演劇等広範囲に及びます。 これは言論の自由に関わりますので「チャタレイ夫人の恋人」のように発禁に異議をとなえて裁判になった例もありますが、殆どは業界の「自主規制」という形にして言論弾圧という批判から逃げられるようにしています。しかし、警察庁もいい加減で、多くの弱小エロ雑誌は猥褻図画として発禁処分にしていますが、篠山紀信や加納典明などの超有名作家には厳重注意はするものの、裁判でも起こされたら面倒だ(訴訟リスク)という事で猥褻図画に指定していません。

ここで「猥褻か芸術か」論争をするつもりはありませんが、今の時代はどうなんでしょう。皆さんお利巧になって自主規制が行き届いているためか、最近は危ないと感じる歌は殆どありませんね。インターネットにエロが溢れている現代にこの歌が出てきたら、放送禁止になるでしょうか?

ぼくのそばにおいでよ/フォーククルセイダーズ
Come To My Bedside, Darlin’ / Eric Anderson