決算!忠臣蔵

「決算!忠臣蔵」という映画を見た。堤真一が大石内蔵助。勘定方の矢頭長助を岡村隆史が演じる。(但し矢頭は途中で死んでしまう)。浅野内匠頭は阿部サダヲであるが、どうも「いだてん」のマーちゃんのイメージが被り、何となく違和感があった。その他、脇役にも沢山人気者が登場し、豪華な配役である。

当時の蕎麦一杯は十六文であるが、現在の蕎麦一杯を480円として一文30円で全ての物価を換算するという字幕が冒頭に出る。一両=四分=十六朱=四千文。一文を30円で換算すると一分は千文なので3万円、一両は四分で12万円になる。

討入を決意するまでの経緯が結構笑えるが、討入と決まった時の予算は9500万円。ここから諸経費が引かれ、矢頭ら勘定方は予算内に収めようと頑張るが字幕に出る残金がどんどん目減りし、最後には討入志願の100名以上の侍をリストラして四十七士まで削る。それでも赤字になるところであったが、討入を浅野内匠頭の命日である3月14日から月命日の12月14日に変更し、三か月分の生活費、経費を浮かして何とか討入が出来た。映画では討入の演習はあるが、実際の討入場面は無い。なんでも討入の無い忠臣蔵映画はこれが2作目なんだそうです。

落語を聞いていると十六文の蕎麦を一文かすめる「時そば」から一文も無くなった宿屋の客が千両富を当てる「宿屋の富」等々金にまつわる噺は色々ある。それらを聞いていると何となくその当時の物価みたいなものが分かってくるような気がする。江戸時代の物価は討入のあった元禄十五年(1702)と幕末ではかなり違う筈であるが、元禄時代と限定してもこの映画で言うところの一文30円、一両12万円は少々高いのではないか。

落語には駕籠に乗る時、どこそこへ二百(文)でやっとくれ、とか五百(文)でどうだ、などと言う場面がよく出てくる。駕籠賃の交渉であるが、二百は6,000円、五百は15,000円になる訳で、今どきのタクシーと考えてみてもそれ程安くは無い。或いは吉原の宵勘で二分いくら取られたが女が来ないと嘆く場面でも二分は60,000円となり、高い感じがする。(宵勘とは女郎が来る前に玉代を払う。振られると誰も来ない)

一般的には一両10万円という人が多い。これは当時と現在の米価を比較して目算を付け、キリが良いという事でこの値にしたのだろう。これだと一分が25,000円になるが、私の感覚では一分20,000円位の感じである。そうすると一両が80,000円、一文が20円。よって二八蕎麦十六文は320円になる。今でも立食いかけ蕎麦なら320円で食える所はありそうな気がします。

映画としてはどうなんでしょう?私が最近見た邦画では中井貴一主演の「記憶にございません」よりは良いと思います。

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