It Might As Well Be Spring / Lura Fygi

タイトルの”It might as well be spring.”に上手い訳文が思いつきません。そのココロは「立春も過ぎたし、ちょっと無理がありそうだけど、まあ春だ、ちゅうことでいいぢゃね。」てゆう感じ。ちなみにネット検索してみると「まるで春みたい」というのがありました。上手い訳だと思います。訳者には申し訳ないが、これをパクります。それからもう一つ “spring fever” というのが出てきます。直訳すると「春熱」ですが、花粉症ではありません。(ちなみに花粉症は “hay fever” ) 辞書によると「春先のもの憂さ、落ち着かない気分(Weblio)」、「春先に感じる突然の活力感や新たな刺激への欲求 (Longman)」これから春になるという時のモヤモヤ、ムラムラした感情でしょうか? これも上手い訳が思いつかず不本意ながら「春の熱」としました。全体にこれから来る春への期待感、モヤモヤ感が上手く歌われています。ちょうど今頃の季節にピッタリです。

この歌は大御所であるRichard Rodgers(作詞)とOscar Hammerstein II(作曲)が映画 “State Fair” の為に書き下ろしたもので多くのカバーがあります。ローラ・フィジーのバージョンはこれから来る春へのモヤモヤ、ムラムラ感を軽く歌っているところに好感が持てます。 彼女はオランダの元ディスコ・クイーンでCenterfoldというグループで歌っていました。ソロになってから先日亡くなったミッシェ・ルグランやマイケル・フランクスらと共演しボサノバ基調の爽やかなアルバムを作っています。 ちなみに途中のハーモニカソロはトゥーツ・シールマンズ です。

I’m as restless as a willow in a windstorm
私は強い風のなかの柳のように落ち着かない
I’m as jumpy as a puppet on a string
私は操り人形のように跳ねている
I’d say that I had spring fever
私は春の熱にかかっているようだ
But I know it isn’t spring
でも私は春ぢゃないって知っている

I am starry eyed and vaguely discontented
私は夢見心地で何となく不機嫌
Like a nightingale without a song to sing
歌う歌が無いナイチンゲールのように
Oh why should I have spring fever
ああ、何故私は春の熱にかからなきゃならないの
When it isn’t even spring
まだ春でもない時に

I keep wishing I were someone else walking down a strange new street
私はずっと願ってる、誰か他の人になって見知らぬ新しい通りを歩けたら
And hearing words that I’ve never heard from a man I’ve yet to meet
そして、まだ会った事のない人から聞いた事の無い言葉を聞けたらって

I’m as busy as a spider spinning daydreams
私はまるで白昼夢の糸を紡ぐ蜘蛛のように忙しい
I’m as giddy as a baby on a swing
私はブランコに乗った赤ん坊のように目が回ってる
I haven’t seen a crocus or a rosebud or a robin on the wing
私はまだクロッカスもバラの蕾もコマドリが飛んでいるのも見ていない
But I feel so gay in a melancholy way
でも私は憂鬱なのにとっても陽気
That it might as well be spring
それは、まるで春みたい 
It might as well be spring
まるで春みたい


Centerfold時代のLaura Fygi

Blue Valentine / Tom Waits

バレンタイン・デーが近いので何か縁のある歌を探していたら、これを見つけた。最近邦楽ばかりだったので、久々に極私的洋楽解釈にしてみました。トム・ウェイツは以前ピーター・バラカンの番組で散々聞かされたんですが、内容が簡単でなく歌詞を見ないと理解できません。お聞きの通り、悲しいストーリーを酒で焼けたシワガレ声をふり絞り、訴えるように歌っています。彼はインタビューで「自分は聞く映画を作りたいと思っていた。(中略)ノンフィクションの世界に フィクションを持ち込みたい。」と語っている。”I used to think I was making movies for the ears – writing them, directing them, releasing them. Kind of making a fiction in a non-fiction world

彼女に酷いことをした。名前を変えてまで逃げ回っている。でも彼女は自分の居所を突き止め、ブルー・バレンタインを送ってくる。まるで逮捕状のようだ。それは忘れかけた夢のようであり、靴の中に入り込んだ小石のようでもある。俺の心は傷ついているが、未だ歩き回る自由はある。でもお前のブルーバレンタインは消し去れない罪を思い出させ、それを忘れるために痛飲する。そしてバレンタインデーが来るたびに俺は少しずつ死んでいく。

ブルー・バレンタインは悲しいとか寂しいバレンタインディのカードという意味だろうと思うのですが、適当な訳語を思いつかず、そのままにしました。訳はいつものように直訳調です。

She sends me blue valentines all the way from Philadelphia
わざわざフィラデルフィアから彼女はブルー・バレンタインを送ってくる
To mark the anniversary of someone that I used to be
昔、俺が馴染んだ誰かとの記念にするため
And it feels like a warrant is out for my arrest
そして、まるで俺の逮捕状が出ているみたいだ
Baby, you got me checkin’ in my rear view mirror
お前はバックミラーで俺をチェックしてた
That’s why I’m always on the run
だから、俺はいつも逃げ続けてる
That’s why I changed my name
だから俺は名前を変えたんだ
And I didn’t think you’d ever find me here
そしてお前がここで俺を見つけるだろうとは思ってもみなかった

To send me blue valentines like half forgotten dreams, like a pebble in my shoe as I walk these streets
半分忘れかけた夢のような、通りを歩いているとき靴の中に入り込んだ小石のように俺にブルーバレンタインを送る
And the ghost of your memory
お前の記憶の中の亡霊は
Baby, it’s the thistle in the kiss
お前、それは接吻の時のアザミの棘だ
It’s the burglar that can break a rose’s neck
それは薔薇の首を折る強盗だ
It’s the tatooed broken promise I gotta hide beneath my sleeve
それは俺が袖の下に隠している刺青入りの果たせなかった約束
I’m on a see you every time I turn my back
俺は振り返ると、いつもおまえを見る

Oh, you send me blue valentines though I try to remain at large
ああ、俺はいつも通り自由でいたいのに、お前はブルー・ヴァレンタインを送ってくる
They’re insisting that our love must have a eulogy
俺たちの愛は賞賛されるべきだと皆が言い張る
Why do I save all this madness here in the nightstand drawer
なぜ俺はこの全ての狂気をこのナイトスタンドの引出しまっているのか
There to haunt ‘pon my shoulders
俺を悩ますだけなのに
Baby, I know I’d be luckier to walk around everywhere I go with this blind and broken heart that sleeps beneath my lapel
ベイビー、俺の襟の下で眠っているこの盲目で傷ついた心と共にあちこち歩き回れるだけで運がいいことを俺は分かっている

Instead these blue valentines to remind me of my cardinal sin I can never wash the guilt
そのかわり、ブルー・ヴァレンタインは俺が洗い流す事のできない有罪の過失を思い出させてくれる
Or get these bloodstains off my hands and it takes a whole lot of whiskey to make these nightmares go away
或は、両手に付いた血痕を拭い去り、悪夢を追い払うため大量のウイスキーを飲む
And I cut my bleedin’ heart out every night
そして、毎晩ひどく痛めた心を切り刻む
And I’m gonna die just a little more on each St. Valentine’s day
そして、セント・ヴァレンタイン・デーが来るたびに少しずつ死んで行くのさ

Don’t you remember I promised
おまえに約束したことを憶えているかい
I would write (to) you
手紙を出すよ
These blue valentines
ブルーバレンタイン
Blue Valentine
ブルーバレンタイン

永遠のジャンゴ(サウンドトラック)/Le Rosenburg Trio

見逃していた「永遠のジャンゴ」をDVDで見た。ジャンゴ・ラインハルト(1910 – 1953)はロマ族(俗にジプシーと呼ばれている)の旅芸人の子として生まれた。幼年期にベルギーからパリへ移住し、10代からカフェやダンスホールでバンジョーやギターを弾いていた。1928年に初録音を行うが、この年、火事で左手の薬指と小指が動かなくなり、右足にも障害が残った。

ギター奏者として再起不能と思われたが、人差し指と中指の二本で弾くという革命的奏法を編み出しパリで大変な人気を博した。Youtubeで当時の彼を見ることができるが二本指でスイング感溢れる演奏を披露している。その後、米国のジャズに影響を受け、ジャズのスタンダードナンバーを演奏し始める。当時ギターは米国でも伴奏楽器と見なされておりソロを弾くことはなかった。しかしジャンゴの新しいソロ演奏が逆にジャズの本場に影響を与えた。

映画では第二次世界大戦下のパリに侵攻してきたドイツ軍により演奏が制限され、ジプシー狩りが始まった。ジャンゴ一家はスイスに亡命するためレマン湖畔に逃れるが、ここにもドイツ軍が押し寄せ、最後は家族もギターも捨て、雪のアルプスを越えて逃亡する。戦後パリに戻り、バイオリンのステファン・グラッペリとバンドを組み、素晴らしい作品を次々と生み出した。

ジャンゴは、気まぐれで、おしゃれで、パリの女性を惹きつけるオーラがあったらしい。ジャンゴ役のレダ・カテプはそんな雰囲気をよく再現している。演奏のシーンでは二本指奏法をきちんと真似て完璧であった。実際の演奏はローゼンバーグトリオが現在の技術でほぼ完璧に当時の演奏を再現している。この時代は未だLPの前のSPの時代で、音質が悪いのは致し方ない。CDを聞いて育ったワカイシには馴染みにくいかもしれないがローゼンバーグトリオの演奏を聴けばCD世代にもジャンゴの面白さが分かるような気がする。

私は昔ジャンゴのレコードをよく聞いていた時期があった。当時はジャズギターという分類の中のジャンゴという認識だったが、今改めて聞いてみると米国のジャズとは違うパリの音楽という気がする。酔漢と遊女の嬌声が響く、紫煙たなびくパリのカフェで演奏するジャンゴの姿が浮かんでくるようだ。

(1) Les-Yeux-Noirs (黒い瞳) (2) Nuages (雲)
(1) After You’ve Gone (2) It’s Only A Paper Moon (3) Djangology

I Love My Shirt / Donovan

毎週日曜日の17:55からラジオ日本(昔のラジ関)で放送中の「宮治淳一のラジオ名盤アワー」を録音し、ウォークマンで聞いている。この番組はラジ関時代に収集されたEP盤を「日本一のレコード好き男」と自称する宮治淳一氏が選曲してかける、ただ、それだけの番組であ。しかし自分の知ってる曲、知らない曲入り混じり宮治氏の興味深い解説もありで、面白い。以前このブログで紹介した”Crazy”(3月19日)もこの番組で聞いた。

先日、昼休みに辛味噌ラーメンを喰いながら聞いていたら、突如この歌が掛かった。ドノバンである。この歌は高校時代に何度も聞いた、だから覚えているのであるが、それから幾星霜、記憶の彼方に飛んでしまっていたドノバンが突如蘇ったのだ。大袈裟でなくジーンと来て、ラーメンの辛さもあり、つい涙目になってしまいました。

ドノバンはもう忘れられているかもしれませんが、デビュー当時はにボブ・ディランかドノバンかと言われ(勿論ボブ・ディランの勝利であるが)色々ヒット曲があり「サンシャイン・スーパーマン」や「メロー・イエロー」は今でも覚えている。

この歌(邦題:ぼくの好きなシャツ)は僕の好きなシャツ、ジーンズ、シューズがある。褪せても、擦り切れても、穴があいてもそれが良いんだよ、という実にホノボノ、のんびりとした歌です。こんな歌がヒット・チャートに入っていたんだから、当時は良い時代だったとシミジミ思う今日この頃です。

Do you have a shirt that you really love?
あなたは本当に好きなシャツを持ってますか?
One that you feel so groovy in ?
あなたがとってもカッコ良いと感じるやつ
You don’t even mind if it starts to fade
貴方はもしさシャツが褪せ始めても心配なんかありません
That only makes it nicer still
それだけでシャツが更に良くなります。

I love my shirt, I love my shirt
僕は僕のシャツが好き、僕は僕のシャツが好き、
My shirt is so comfortably lovely
僕のシャツはとても気持ちよくてかわいい
I love my shirt, I love my shirt
僕は僕のシャツが好き、僕は僕のシャツが好き、
My shirt is so comfortably lovely
僕のシャツはとても気持ちよくて帰ってかわいい

Do you have some jeans that you really love?
あなたは本当に好きなジーンズ持ってますか?
Ones that you feel so groovy in ?
あなたがとってもカッコ良いと感じるやつ
You don’t even mind if they start to fray
貴方はもしジーンズが擦り切れ始めても心配なんかありません
That only makes them nicer still
それだけでジーンズが更に良くなります。

I love my jeans, I love my jeans
僕は僕のジーンズが好き、僕は僕のジーンズが好き、
My jeans are so comfortably lovely
僕のジーンズはとても気持ちよくてかわいい
I love my jeans, I love my jeans
僕は僕のジーンズが好き、僕は僕のジーンズが好き、
My jeans are so comfortably lovely
僕のジーンズはとても気持ちよくてかわいい

When they are taken to the cleaners
それらが洗濯屋に持って行かれた時
I can’t wait to get them home again
僕はそれらがまた帰ってくるのを待てない
Yes, I take ‘em to the cleaners
ええ、僕はそれらを洗濯屋に持って行く
And there they wash them in a stream
そしてそこで、洗濯屋は次々にそれらを洗う
Scrub a dub dub
ゴシゴシ ジャブジャブ(注)
And there they wash them in a stream 
そして洗濯屋はそれらを次々にあらう。
Know what I mean
意味わかる?

Do you have some shoes that you really love?
あなたは本当に好きな靴を持ってますか?
Ones that you feel so flash in ?
あなたがとってもカッコ良いと感じるやつ
You don’t even mind if they start to get some holes in
貴方はもし靴に穴が空き始めても心配なんかありません
That only makes them nicer still
それだけで靴が更に良くなります

I love my shoes, I love my shoes
僕は僕の靴が好き、僕は僕の靴が好き、
My shoes are so comfortably lovely
僕の靴はとても気持ちよくてかわいい
I love my jeans, I love my jeans
僕は僕のジーンズが好き、僕は僕のジーンズが好き、
My jeans are so comfortably lovely
僕のジーンズはとても気持ちよく可愛い
I love my shirt, I love my shirt
僕は僕のシャツが好き、僕は僕のシャツが好き、
In fact, I love my wardrobe
実際、僕は自分の衣装が好き

 

(注)”Scrub a dub dub”は嫌がる子供を風呂にいれるため、母親が歌って聞かせる一種の童謡で、英語人なら誰でも知っている筈です。綴りや歌詞に色々バリエーションがあり、どれが定本かは不明です。この歌を持ち出すあたりはドノバンの優しい性格の発露でしょうか。

春がいっぱい/シャドウズ

桜も終わり、初夏を思わせるような日もあれば、朝方寒さに目が覚めるというような日もあり、将に春本番となって参いりました。昔のラジオはこの季節になると必ずDJ又はパーソナリティ氏が「朝、眠いですねぇ、春眠暁を覚えず、云々」と言ってこの曲を掛けていました。

原題は”Spring is near here.”ですが「春がいっぱい」とは良い邦題を付けたものです。シャドウズは英国のロックバンドでビートルズの少し先輩にあたり、クリフ・リチャードとの共演でも知られています。ヒット曲は色々ありますが、この曲は「日本だけで売れた洋楽」の一つです。春真っ只中、なんだか眠いような、けだるいような雰囲気が良く出ています。

Crazy / Patsy Cline

宮地淳一氏はかつて某レコード会社の社員であった。昔(30年くらい前か)カラオケをアメリカに売り込む事になり、その当時の話をラジオで語っていた。

設備は電源電圧を変えたり、操作パネルや取説を英語に翻訳するだけだが、問題はどんな歌を入れるか?そこで、米国に乗込み、放送局、レコード店、ジューク・ボックス等を調べて歩いた。その時、何人かのDJに直接聞いてみると彼らが異口同音に、絶対入れるべきと言った曲はウィリー・ネルソン作曲でカントリー&ウェスタン歌手のパッツィー・クラインが歌う「クレイジー」だったそうです。

この歌はこのブログのメニューにある「昔のTOP 100」の曲名検索欄に「crazy」と入れても出てこないので、大ヒットという訳ではないようだが、当時の米人は老若男女、誰でも知っていて人気があったようです。

この歌を聞くと、何故か昔見たアメリカのTV番組、名犬ラッシーとかルーシー・ショーなんかの一場面を思い出します。古き良き時代(ベトナム戦争以前)のアメリカ白人家庭で、デッカイ冷蔵庫があり、食卓で子供が母親が作ったハンバーガーを食べながら特大の瓶から牛乳を飲んでいる。その脇の戸棚に置かれている当時最新の5球スーパーラジオから、この歌が流れてくるような。米人にとってカントリー&ウェスタンというのは卑近な例ではあるが日本人の演歌というところでしょうか?

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Crazy, I’m crazy for feeling so lonely
気が狂いそう、とても寂しくて気が狂いそう
I’m crazy, crazy for feeling so blue
気が狂いそう、とても憂鬱で気が狂いそう
I knew you’d love me as long as you wanted
僕は君が望む限り、僕を愛してくれるって知っている
And then someday you’d leave me for somebody new
そして、いつか、新しい誰かのために僕から離れていく
Worry, why do I let myself worry?
心配、どうして僕は心配しなけりゃならないんだ
Wondering what in the world did I do?
一体全体、僕が何をしたというのか
Crazy for thinking that my love could hold you
気が狂いそう、僕の愛が君を繋ぎ止められるか考えるだけで
I’m crazy for trying and crazy for crying
僕はなんとか頑張って、泣いて、気が狂いそう
And I’m crazy for loving you
そして、僕は君を気が狂わんばかりに愛しているんだ
Crazy for thinking that my love could hold you
気が狂いそう、僕の愛が君を繋ぎ止められるか考えるだけで
I’m crazy for trying and crazy for crying
僕は君を気が狂わんばかりに愛しているんだ
And I’m crazy for loving you.
そして、僕は君を気が狂わんばかりに愛しているんだ

That Old Song / Ray Parker Jr. & the Raydio

ラジオ日本で毎週日曜日の20時から始まるクリス松村の「いい音楽あります」を聞き始めた。クリス松村は80年代のアイドル歌謡専門かと思っていたら当時の邦楽、洋楽にやたら詳しい。この番組、勉強になります。

処でこの番組のクロージングテーマがレイ・パーカーJRが歌うこの曲(邦題:プリーズ Mr. DJ)なんです。流石クリス先生、選曲が素晴らしい。何と言ってもこの歌詞が良いんです。

昔好きだった娘と当時の懐かしい曲が忘れられず、というか不可分のような気がして、その歌を聞くとどうしても彼女を思い出してしまう。別れてしまったけどもう一度帰って来てくれ。そして、遂に”Mr. DJ, won’t you please play that old song.”と叫んでしまう。DJさん、もう一度あの歌を掛けてくれ、彼女を取り戻すために。

胸キュンです。涙腺が刺激されてしまいました。(歳のせいでしょうか)昔TBSラジオで大橋巨泉が「ジャズABC」という番組をやっており、その中で歌詞の説明をしながらその歌詞に感動して、つい泣き出してしまった事がありました。その時は何なんだ、こりゃ、と思ってましたが、今となるとなんだか分かるような気がします。

同じような趣向の歌にカーペンターズの「イエスタディ・ワンス・モア」があります。ラジオから流れてくる懐かしい歌が良いね、全部覚えているよ、というような内容で、兄弟の歌声、アレンジも素晴らしい一級品です。しかし、胸キュン度ではこちらの方が上でしょう。

A good song and a love affair
素敵な歌と恋愛は
Go hand in hand together
一緒に歩んでいく
When you think you’ve gotten over one
君が恋が終わったと思っても
The other holds on to your forever
歌は永遠に君から離れない

I’ve tried hard to forget (To forget love) ever lovin’ you
僕がかつて君を愛したことを一生懸命忘れようとした
But just when I’ve convinced myself, it’s over with, then I hear
でも、僕が終わったと確信した瞬間、聞こえて来る

That old song that they used to play (That old song) on the radio just about every day
毎日のようにラジオから流れて来たあの古い歌が
And whenever I hear it all I can do is reminisce about lovin’ you
そして、いつもそれを聞くとき、僕に出来るのは君を愛していた事を思い出すだけ

That old song that they still play (That old song)
今でも聞けるあの古い歌が
Keeps me longin’ for the good old days
僕を古き良き時代への憧れを掻き立てるんだ
The lyric and the melody (Melody)
歌詞とメロディが
Remindin’ me how in love we used to be
そのころどんなに恋していたかを思い出させる

I shouldn’t be tellin’ you this
こんな事言うべきぢゃない
I know that I’m out of place (Out of place)
僕は自分が場違いだと分かってる
But when I love another woman
でも、他の女性を恋したときも
I can still see your face, baby
まだ、君の顔が浮かぶんだよ、ベイビ

Maybe this is a sign for us (We should get back) to try and get back together
多分これは元へ戻れという僕たちへのサインなんだ(元に戻るべき)
You can’t imagine that those memories (Those memories)
君はあの思い出が想像できないだろう
Do to me every time I hear
その歌を聞くたびにそうさせてしまうんだ

That old song that they used to play (That old song)
On the radio just about every day
Whenever I hear it all I can do
Is reminisce about lovin’ you

That old song that they still play (That old song)
Keeps me longin’ for the good old days
The lyric and the melody (Melody)
Remindin’ me how in love we used to be

(That old song)
あの古い歌
Think of you and me, every time I hear that song
この歌を聞くといつも君と僕を思い出す。

I recall the good times
僕はあの良い時代を思い出す
When I hear that song, that song, that song
僕があの歌を聞いたとき、あの歌が、あの歌が
Makin’ me realize that I want you back, girl
僕は君に帰って欲しいと本気で思わせるんだ

Every time I hear that song (Keep on playin’ that old song)
その歌を聞くといつでも (その古い歌を掛け続けてくれ)
Keep on playin’ that old song
その古い歌をずっとかけ続けてくれ
Ooh, when I hear that song (Keep on playin’ that old song)
ああ、僕はその歌を聞く時(その古い歌を掛け続けてくれ)
It reminds me of a love so strong, mmm…
僕が強く愛していたことを思い出す

Mr. DJ, won’t you please play (Keep on playin’ that old song) that old song
DJさん、お願いだ、その古い歌をかけてくれ (その古い歌を掛け続けてくれ)
Help me bring my baby back home (Keep on playin’ that old song)
僕の彼女を僕の元に返しておくれ(その古い歌を掛け続けてくれ)
Keep on playin’, playin’ that old song
その古い歌を掛け続けてくれ

Blue Christmas / Elvis Presley

最近、平野ノラのネタや荻野目洋子の「ダンシングクイーン」に合せて、バブル時代の衣装で踊りまくる高校生が出て来たりでバブル時代が再度脚光を浴びている(ような気がする)。

バブル時代とは公式には1986年から1991年迄を指すようだ。あの頃のクリスマス・イブと言えば赤プリを始め、都内の一流ホテルは全て満室。当時の男子はホテル代や食事代は勿論の事、プレゼントにティファニーのオープンハートを買って、かなりの無理をしていたようだ。

そんな風潮を見聞きしてはいたが、自分はどうも関係なかったようで、あの頃のクリスマスに何していたか、全く思い出せない。多分歌舞伎町の飲み屋でクダ巻いてたんだと思うが、派手に騒いでる周囲を見回し、アホみたいとか言いながら一人寂しく、寒さを堪えながら止まらないタクシーに必死で手を振っていたような気がする。

そんな事を考えていたら、この歌を思い出した。クリスマス・ソングは数あれど、ハッピー!メリークリスマス!等と言う莫迦に明るい歌よりは、ひねくれた自分にはこういうブルーな歌の方がしっくりくる気がする。この歌は歌詞がストレートで分かりやすく、歌詞の分量も少ないので覚えやすい。やっぱり、こういう素直な歌が一番です。

I’ll have a blue Christmas without you
僕は君が居ないブルーなクリスマスを過ごすんだ
I’ll be so blue just thinking about you
僕は君を想うととってもブルーになってしまう。
Decorations of red on our green Christmas tree
僕たちの緑のクリスマスツリーの上の赤い飾り

Won’t be the same dear, if you’re not here with me
もし、君がここで僕と一緒で無かったら、同じぢゃないよね

And when those blue snowflakes start fallin’
そして、青い雪が降り始めた時

That’s when those blue memories start callin’
それは、青い、悲しい思い出が蘇る時

You’ll be doin’ all right, with your Christmas of white
君はホワイトクリスマスで上手くやってるだろう

But I’ll have a blue, blue, blue, blue Christmas
でも、僕はとってもブルーで悲しいクリスマスなんだ

You’ll be doin’ all right, with your Christmas of white
君はホワイトクリスマスで上手くやってるだろう

But I’ll have a blue, blue, blue, blue Christmas
でも、僕はとってもブルーで悲しいクリスマスなんだ

Christmas In Kyoto / Michael Franks

米国では感謝祭の翌日の11月第4金曜日をBlack Fridayと言い、多くの小売店が大売り出しを始めます。競争が激しいため、各店舗が開店時間を徐々に繰り上げた結果、最近では午前4時や5時開店という店も珍しくなくなりました。ワカイシは徹夜で騒いで、年寄はもう目を覚ましているので店は朝から大変な騒ぎになり、この日から米国はクリスマス歳末モードになります。以前勤務していたロサンジェルスの会社ではワカイシが大きなCDラジカセをオフィスに持ち込み朝から晩までクリスマス・ソングを流していましたが誰も咎める人はいませんでした。もう仕事する気はありません。
マイケル・フランクスはボサノバを歌っていたので、何となく夏のイメージがありますが、冬でもチャンと歌っています。京都の小さなホテルで彼女と過ごすクリスマス。忘れられない思い出になったようです。黒澤明が出てきますが、発音が難しいんでしょうか、黒澤明に聞こえません。また、クリスマスのご馳走にカッパ巻というのも何となくかわゆいです。

I can’t forget the time we spent Christmas in Kyoto
僕は京都でクリスマスを過ごした時間を忘れられない。
At that small hotel overlooking the pagoda
五重塔を見下ろす小さなホテルで
with a thousand statues standing at attention
直立不動の姿勢で立っている数千の仏像と、
and not one the same like in one of those films by what’s-his-name?
そしてそれはどれも違っていて映画の一つに出てくるのに似ている、彼の名前は?
Ah, Akira Kurosawa
ああ、黒澤明
Who could forget the time we spent Christmas in Kyoto
誰が僕たちが京都で過ごしたクリスマスの一時を忘れる事ができようか。
Ornaments so fine in a silk of your kimono
絹の着物の飾り物が綺麗だ
Though we have no tree
僕たちにツリーは無いけれど
I feel certain you remember
僕は君が確かに覚えていると感じてる
how your touch sublime
君がどのようにして崇高なものを得、
and your holiday spirit lit up mine
そして君の休日の精神が僕を高揚させる

That Christmas in Kyoto
京都のクリスマス
That Christmas in Kyoto
京都のクリスマス
That perfect Christmas in Kyoto with you
君と一緒の完璧な京都のクリスマス

Celebrating Christmas in Kyoto
京都でクリスマスを祝う
All in telephoto only you and me has convinced me it is worth believing
全てが僕と君の望遠写真がそれは信ずるに足るものだと確信させてくれる
In giving and receiving unreservedly
率直に分かち合う事によって

And last but sure not least
そして大事なことを言い忘れたが、
The hotel provided sake and our Christmas feast kappa-maki with wasabi
ホテルがくれたお酒とクリスマスのご馳走、山葵のついたカッパ巻
Through the window we noticed snowflakes started falling
窓越しに雪が降り始めた事に気づいた
They were right on cue
合図通りに
Cinematically falling for me and you
映画のように僕と君の為に降っている

It’s highly unlikely I’ll soon forgets
僕がすぐに忘れることはないだろう
That Christmas in Kyoto
京都でのクリスマス
All up and down the chimney
煙突を上り下りしていたのは
Just Santa and you
サンタと君だけ

 

Tickle Toe / Lambert Hendricks & Ross + Count Basie Orchestra

最近はどうも新聞の死亡記事が気になります。最近見つけた訃報が今日の主人公であるジョン・ヘンドリックスです。

彼はデイブ・ランバートとアニー・ロスとの三人組(以下LH&R)でボォーカリーズを完成させました。ボォーカリーズとは器楽演奏を歌で再現するという非常に難しい芸です。元々は戦前の曲に歌詞を付けて歌っていましたが、それを聞いたカウント・ベイシーがいたく気に入り、彼のバンドをバックに3人が歌うという豪華企画が実現しました。尚、ジャケットに見えるJoe Williamsはブルースが得意であった当時のベイシー楽団専属歌手です。

取り上げる曲は勿論ベイシー楽団のヒット曲ですがその中でもこのティックル・トー(むず痒い足)は忘れられません。当時ベイシー楽団に在籍していたテナーのレスター・ヤングのソロをコピーして歌っています。

言うまでも無くジャズの醍醐味はアドリブ・ソロですが、名奏者は素晴らしいメロディを紡いでおり、昔は上手いソロの事を「良く歌っている」と表現していました。レスター・ヤングは独特の斬新なアドリブを吹いており、多くの人がこれを丸暗記しています。私もいつでも脳内で再生できます。

戦前のテナーサックスはコールマン・ホーキンスに代表される力強い堂々とした奏法が主流でした。処がレスター・ヤングは線が細く、なよなよした新しい奏法で油井正一はかつて「つながると思えば切れ、切れると思えば繋がる」という分かったような分からないような解説をしていました。この新スタイルに当時の若いミュージシャンが追随し、後年主として米国西海岸で盛んになったクールジャズの源流になったと言われています。また、レスター・ヤングこそがモダンジャズの原点だという人もいます。

レスター・ヤングは1944年に徴兵され殆どのミュージシャンは軍楽隊に配属されるのが通例でしたが彼は兵役に従事。
大東亜戦争終戦後に除隊し演奏活動に復帰しましたが大和明氏は「軍隊で黒人差別による精神的なダメージを受けたので除隊後の演奏には採るべきものは無い」と批判していました。これに対し、レスター・ヤング命の大橋巨泉氏は「大和君はそういう事を言うけどそんな事は無い」と強く反論していました。私は大橋巨泉氏に一票。

レスター・ヤングのソロに魅せられた後輩たちは彼へのトリビュートを録音しています。リー・コニッツは本業のアルトからテナー・サックスに持ち替えてレスター・ヤングのソロを再現しており、これを始めて聞いたときはジワッ、ウルッと来たことを覚えています。ベイシー楽団のオリジナルとLH&Rの歌、そしてリー・コニッツとアート・ペッパーの録音を聞き比べてみてください。先輩のレスター・ヤングを敬慕する素晴らしい演奏です。

LH&R / Tickle Toe with Count Basie Orchestra (聞き取り不能の為、歌詞は省略) 

Count Basie 楽団オリジナル(1940年録音)

Lee Konitzのアルバム 「Duets」のTickle Toe. 共演しているのは Richie Kamuca

Art Pepperのアルバム 「Surf ride」のTickle Toe.