MC Blues, 新橋小唄/中村喜春と小唄メッセンジャーズ

前回紹介した「江戸っ子芸者一代記」の著者、中村喜春姐さんがニューヨーク在住の日本人ミュージシャンと共に歌った小唄とジャズの共演です。グループ名は当時モ-ニンやブルースマーチの大ヒットがあるアート・ブレイキーとジャズメッセンジャーズのもぢりだと思われます。録音日は不明ですが、昭和60年頃でしょうか。

冒頭”MC Blues”と称して姐さんの語りが入っています。東京の由緒ある地名が破壊されてくのを憂えていますが、全く同感です。現在神田の地名を復元しようという動きがありますが、小池都知事は何とかしれくれないものでしょうか?

和風楽曲とジャズの合作は色々あり、アメリカ人は結構喜ぶんですが、日本人が聞くと何か今市のトホホ感があります。本音をいうと姐さんの三味線で小唄とか都々逸を聞いてみたかった気がします。

トホホ度 ★★★
お笑い度 ★★
意味不明度 ★★

クリスマスなんて、大嫌い‼なんちゃって/クレイジーケン・バンド

クリスマス・ソングの中には「クリスマスは嫌い」という歌も結構あります。この歌もクリスマス大嫌い、という歌かと思いきや「なんちゃって」がついていて、複雑な心境です。出だしで「クリスマスでトホホな思い出オンパレード」とこれまでの失敗を悔いていますが、段々気分が高揚してきて「おいしいレストラン」を予約して、君と二人きりで夜景を眺めながら「人生には決め時がある、それは今夜だから」と決死の覚悟を決めています。バブルの頃は皆こうだったんでしょうが、今聞いてみると微苦笑とトホホ感が何とも言えません。

クレージーケンバンドは結成して既に20年経過してますが、いまだに結成当時の元気を維持し横山剣も相変わらず一所懸命歌ってます。 ギター、ベース、ドラムスのバンドも良いのですが、このバンドやスカパラダイスオーケストラの様にブラスが入ると明るく盛り上がります。ジャズのビッグバンドが衰退した昨今、編成の大きなバンドは経営が大変とは思いますが、いつまでも頑張って欲しいものであります。

トホホ度 ★★★
お笑い度 ★★☆
意味不明度 ★★

当たれ!宝くじ/憂歌団

毎年、年末になると年末ジャンボ宝くじ売り出しの宣伝が始まり、今年は鶴瓶が「買わないという選択肢はないやろ」と煽っています。私は特に宝くじファンという訳ではないんですが、年中行事のお付き合いという積りで毎回20枚だけ買ってます。

そんな事を考えていたら、この歌を思い出しました。憂歌団は一世を風靡したブルースバンドで、「憂歌」はブルースの和訳だと思います。ブルースはロックの基本で、愛好家も多いんですが、令和の御代となってはこんなバンドはもう出てこない気がします。あれこれ面白い歌がありますが、「パチンコ」という歌ではボーカルの木村充揮が玉が出ろ!とばかり「パチンコ」と大声で叫んでいて笑えますが、この「当たれ、宝くじ」も同様に大声で「当たれ」と何度も叫ぶ声を聴くと、気持ちは良く分かるよ、と言ってやりたくなります。

宝籤の歴史は古く、江戸時代は富籤と呼ばれていました。落語にも「宿屋の富」、「富久」、「御慶」など、富籤を扱った泣笑いが沢山あります。相場は富籤一枚が一分で一等が千両。私流の換算で行くと富籤一枚2万円で一等千両富が8,000万円。富籤一枚が結構高いので、「御慶」の八五郎のように富籤を買うためにありったけを質に入れ、一文無しになった輩もいたようです。

この歌の頃は一枚百円で一等賞金が1,000万円でした。景品法で一等の上限金額が制限されていましたが、昭和55年に法律が改正されて3,000万円になりました。但し一枚300円になったのもこの年です。

ところで、宝くじの期待値は45%程度(売り上げの45%が賞金になる)なので競馬の75%に比べてかなり当たる確率が低いです。そのせいか私は300円以外当たったことがありません。300円は当たっても面倒くさいので、換金しない人は結構いるようですが、売る方も初めからこれを計算にいれているんでしょう。しかし宝くじは夢を買うそうなので、この300円は廃止して、その分高額賞金の本数を増やしてほしいものです。

トホホ度 ★★★★
お笑い度 ★★☆
意味不明度

そんな事より気になるの/タブレット純

タブレット純は元マヒナスターズのメンバーだった事もあり、何枚かムード歌謡的な歌を出していますが殆ど売れていません。今年は新曲「夜のペルシャ猫」を出しましたが、これも売れていないので自分のラジオ番組で何度も掛けています。しかし残念ながらこれと言った効果は表れていないようです。

この歌はまともなムード歌謡なんですが、寄席やライブでは小学生の時の算数の文章題をネタにして替歌のよう歌って笑いを取っています(ネタバージョン)。自分の持ち歌をお笑いのネタにしてしまうのは珍しいパターンです。

そんな事より気になるの/タブレット純
トホホ度 ★★★☆
お笑い度 ★★★
意味不明度 ★★★
そんな事より気になるの(ネタバージョン)/タブレット純

そんなもんだよ しょうがない/昭和のいるこいる

最近、本に関する投稿が多く、このブログ本来の「あなたをトホホと言わせたい」という趣旨から少々逸脱しているのかな、という気もします。そこで、トホホと言わせてくれそうなのいるこいるを取上げてみました。

この前、久々に「エンタの神様」を見た。しかし、なんか面白くない。この番組が始まった頃は腹を抱えて呵々大笑だったんですが、歳のせいでしょうか?最近は前にも言ったかもしれませんが、顔半分でハハんと笑える半笑い位が丁度良い気がしており、余りアクションや衣装や奇声の激しいコントは疲れる感じもあります。やはりしゃべくり漫才が安心です。

この歌は最近「先生」と呼ばれている高田文夫の作詞です。先生は結構色々作詞をしており、今度高田文夫作詞曲を特集してみたいと思います。この歌は歌詞はまあまあですが、玉置浩二の作曲が今市の感じがあります。その次はのいるこいる35周年の記念漫才です。彼らの漫才は常に全く同じパターンで安心して聞けます。マンネリの効用でしょうか。

 

トホホ度 ★★★★
お笑い度 ★★★
意味不明度 ★★☆
(1)そんなもんだよしょうがない 作詞:高田文夫 作曲:玉置浩二
(2)昭和のいるこいる 35周年記念漫才

結婚してチョ/かまやつひろし

グループ・サウンズ全盛時代の色んなバンドの中でスパイダースが一番好きでした。スパイダースは堺俊二の息子である堺正章と井上順が前で歌っていましたが私は、かまやつひろしが作詞作曲した「フリフリ」、「バンバン」やジョンリーフッカーのカバーである「ブンブン」が単純で覚えやすく、かまやつのファンになりました。

かまやつひろしがスパイダースに入団する以前は、水原弘、井上ひろし、かまやつひろしで「三人ヒロシ」と呼ばれていた。と、此処まではどこにも書いてありますが、実際どうだったかという資料は余りありません。

スパイダース入団以前の二年間はテイチクの専属でした。タブレット純の研究によれば、その間シングルを19枚出していますが全く売れなかったようです。テイチク時代の音は「かまやつヒロシの俺の歌を聞いてくれ」というCDに纏められています。勿論今は廃盤で、中古盤を長い間探してましたが、やっと入手できました。収録された歌の中で洋盤のカバーはそれなりに聞けますが、オリジナル曲はトホホ度満載の訳分からん歌ばかりです。タブレット純が生前インタビューしたところ、自分の本意ではなかったが会社の指示でしょうがなく歌わされたと言ってたそうです。

テイチク録音歌曲を集めたCD

今回は、このCDの中でもかなりトホホ度の高い「結婚してチョ」を選んでみました。何度か繰り返される「結婚してチョチョ」という歌詞が実に間抜けでトホホ感満載です。「何々してチョ」という言い回しは最近聞きませんが、昭和の時代には確かにありました。富永一朗の漫画「チンコロ姐ちゃん」が初出のような気がしますが、定かではありません。尚、冒頭のジャケ写はCD解説書の中に当時のシングル盤のジャケットの写真が何枚かありましたので、これをコピーしました。

トホホ度 ★★★★☆
お笑い度 ★★★☆
意味不明度 ★★★

ダスターシュート・ベイビー/畑中葉子

ご承知の通り、畑中葉子は故平尾昌晃とデュエットした「カナダからの手紙」が大ヒットした後、エロ路線に転じ「後ろから前から」、「もっと動いて」という名曲を発表しています。またビートたけしとの共演で「丸の内スト-リー」という少々笑える歌もあります。

この歌もその路線の続きですが、これまでとは少々趣が異なります。一番の歌詞を引用してみます。

汗ばんだ首筋に はりつく髪
かきあげて後から あなた誘う
「アレがないの」突然言うと
ホラ体の上のあなたの動きが止まるわ
「冗談じゃないぜ 始末しろ」なんて
女いつでも獣よ しなやかに生きるわ
生まれてくる者たちを 拒みはしないわ

責任なんて 言わないわ
安心して お行きなさい Ah….
乱れて乱れて 絹を引きさいても
すましてすまして ルージュ引けるのよ

少し手を入れたくなる歌詞ですが、結構キツイ事言ってます。 タイトルも当時の世相を反映した凄いタイトルです。昭和というのは実に奥深い良い時代でした。今ではとてもぢゃないが無理でしょう。こんな内容なのでトホホ度は高いですが、お笑い要素は余りありません。

こういうテーマの歌は少ないと思いますが、私が一つ思い出すのはマイケルジャクソンの「ビリー・ジーン」(Billie Jean)です。歌詞の一部を引用してみます。

Billie Jean is not my lover/ビリー・ジーンは僕の恋人じゃない
She’s just a girl who claims that I am the one/ 彼女は僕が相手だって言ってるただの女の子さ
But the kid is not my son/ でも、その子は僕の息子じゃない
She says I am the one, but the kid is not my son/
彼女は僕が相手だって言ってるけど、その子は僕の息子じゃない  

探せばこの種の歌はもっと出てくるかもしれませんが、”Billie Jean”は世界中で知られている大ヒット曲で、これ以上のものは無いでしょう。

 

トホホ度 ★★★★
お笑い度 ★★☆
意味不明度 ★★


ウルトラCでやりましょう/二宮ゆき子

東京五輪切符の抽選申し込みはややこしかったですね。カートに入れて、電話もちゃんと掛かったので完了と思ってログアウト。しかしtokyo2020からメールが来ないんで、不審に思い、やり直したらOKになりました。カートに入れた時点で完了と誤解した人も結構いたようです。自分が申し込んだ切符は全部当たると100万円越えなので少々不安もありましたが、結局陸上競技が4枚で、まあまあの処に納まりました。しかし、PCに慣れない年配のに方は無理ですね。

オリンピックの歌となるとやはり三波春夫の「東京五輪音頭」だと思いますが、他にも色々ありました。この歌もその一つです。「ウルトラC」は体操競技でC難度を超える画期的な美技という意味で、当時の流行語になりました。この「ウルトラ」が後のウルトラQとかウルトラマンの元になったという説もあります。 現代の体操ではG難度まであり、当時の難易度Cは今では簡単な部類に入るようです。 処で「ウルトラCでやりましょう」というのは、どういう意味なんでしょう?今までにない新しい技でやりましょう、という事なんでしょうか?

この歌の歌詞は全般的に中々面白いですが、特に3番はトホホ感溢れてます。

色気あるのに ない振り見せて
淑女ぶるのは およしなさい
男心を 顔で読み
お酒飲ませて そのあとは
ウルトラCで やりましょう

これは今で言う逆ナンでしょうか?

全般的に意味は分かりやすいのですが、トホホ度、お笑い度は高得点になりました。この歌はジャケ写からも分かるように当時大ヒットした「まつのき小唄」のB面です。ついでにA面もリンクしておきました。

しかし、来年の東京五輪に関する歌が無いわけでは無いでしょうが、今市盛り上がりませんね。どなたか「東京五輪音頭」に匹敵する新しい国民歌謡を作ってほしいものです。

トホホ度 ★★★★
お笑い度 ★★★☆
意味不明度 ★★☆
ウルトラCでやりましょう
まつのき小唄

どうするの赤坂/山田邦子&高嶋政伸

高島家は芸能一家で有名ですが、色々と話題も多いようです。家長の高嶋忠夫は洒落た芸風の二枚目でしたが、糖尿病とか鬱病とかで、既に他界されてたかと思ってましたが、調べてみるとご存命でした。三男の政宏氏は若いころからヘビメタ好きで通っており、その業界筋では有名人でしたが、最近は自身でSM好きと公言され、飲み会では終始一貫、下ネタなんだと自慢しておりました。そのSM好きが高じて「変態紳士」という本を上梓されました。

早速読んでみたんですが、これが丸で駄目。トンデモ本にもなれない駄本。本人が書いた、いやゴーストライターだ、とかそういう問題でもない。SMが好きでSMショーを見に行った。どこそこのSM劇場のママさんとは顔馴染みとか今は無きナントカ劇場が良かったとか。そういう話で第一章が終わり、後はだらだらと食レポ的雑談とロックの話。腰巻の「プライドを捨てて変態をさらしたあの日から大切な人たちに愛されはじめた」という文句が空虚に響く。さすがにプロのコピーライターは大したもんだと思います。多分よほどの高嶋政宏ファンで無ければ私と同じ感想でしょう。(こんな本買った自分が情けない)

そこで彼をディスろうと思い、彼の歌を探してみましたがありません。よって連帯責任(?)で次男の高嶋政伸と山田邦子がデュエットしているこの歌にしました。カテゴリーは「珍盤・奇盤」としましたが、ボヤっと聞くと昭和の時代のムード歌謡という感じです。しかし、この歌にはマジなのか受け狙いなのかが私のような専門家でも判断が難しい部分があります。という訳で採点はちょっと甘めになりました。

トホホ度 ★★★
お笑い度 ★★☆
意味不明度 ★★★

ラストダンスはヘイジュード/ザ・キングトーンズ

ザ・キングトーンズのリードボーカルだった内田正人さんが今年の2月にお亡くなりになりました。 いつも黒メガネで、高い声が響く歌手でした。ザ・キングトーンズには「グッド・ナイト・ベイビー」の大ヒットがあり、これだけの一発屋と思われていますが、日本初の本格的ドゥ・ワップ・グループとして活躍していました。(彼らのデビュー当時は ドゥ・ワップと言う用語はありませんでしたが) 特に、山下達郎や大瀧詠一等のミュージシャンは彼らを高く評価しています。内田正人が亡くなりなった時、山下達郎の「サンデー・ソングブック」は二週続けて追悼特集でした。番組で山下達郎は何度か「出てくるのが早すぎた」と語っています。確かにそうかもしれませんが、キングトーンズがあったから「シャネルズ」が生まれた訳で、後輩に多大なる影響を与えています。

この曲は大瀧詠一が「ラストダンスは私に」(Save the last dance for me)と「へイ・ジュード」のコード進行が似ているところに目を付け、二曲をくっつけるという洒落たアレンジを加え、これをキングトーンズが見事に歌っています。ヘッドフォンで聞くと左右に分かれて二曲が聞こえます。

最近はこういう楽しい遊びを真面目にやってくれる人がいなくなりました。前田憲男、服部克久、海外ではミシェル・ルグラン、クラウス・オガーマンらを始めとする遊び心のあるアレンジャー達が、聴いているとついニヤリとしてしまうような素敵な曲を聞かせてくれてました。シンガー・ソングライターのオリジナル曲も良いのですが、たまにはプロの技を堪能したいものです。

蛇足ですが「 ラストダンスは私に 」は越路吹雪の歌で有名ですが、原曲は米のドリフターズ (The Drifters)のヒット曲です。

 

トホホ度 ★★☆
お笑い度 ★★☆
意味不明度 ★★