結婚してチョ/かまやつひろし

グループ・サウンズ全盛時代の色んなバンドの中でスパイダースが一番好きでした。スパイダースは堺俊二の息子である堺正章と井上順が前で歌っていましたが私は、かまやつひろしが作詞作曲した「フリフリ」、「バンバン」やジョンリーフッカーのカバーである「ブンブン」が単純で覚えやすく、かまやつのファンになりました。

かまやつひろしがスパイダースに入団する以前は、水原弘、井上ひろし、かまやつひろしで「三人ヒロシ」と呼ばれていた。と、此処まではどこにも書いてありますが、実際どうだったかという資料は余りありません。

スパイダース入団以前の二年間はテイチクの専属でした。タブレット純の研究によれば、その間シングルを19枚出していますが全く売れなかったようです。テイチク時代の音は「かまやつヒロシの俺の歌を聞いてくれ」というCDに纏められています。勿論今は廃盤で、中古盤を長い間探してましたが、やっと入手できました。収録された歌の中で洋盤のカバーはそれなりに聞けますが、オリジナル曲はトホホ度満載の訳分からん歌ばかりです。タブレット純が生前インタビューしたところ、自分の本意ではなかったが会社の指示でしょうがなく歌わされたと言ってたそうです。

テイチク録音歌曲を集めたCD

今回は、このCDの中でもかなりトホホ度の高い「結婚してチョ」を選んでみました。何度か繰り返される「結婚してチョチョ」という歌詞が実に間抜けでトホホ感満載です。「何々してチョ」という言い回しは最近聞きませんが、昭和の時代には確かにありました。富永一朗の漫画「チンコロ姐ちゃん」が初出のような気がしますが、定かではありません。尚、冒頭のジャケ写はCD解説書の中に当時のシングル盤のジャケットの写真が何枚かありましたので、これをコピーしました。

トホホ度 ★★★★☆
お笑い度 ★★★☆
意味不明度 ★★★

ダスターシュート・ベイビー/畑中葉子

ご承知の通り、畑中葉子は故平尾昌晃とデュエットした「カナダからの手紙」が大ヒットした後、エロ路線に転じ「後ろから前から」、「もっと動いて」という名曲を発表しています。またビートたけしとの共演で「丸の内スト-リー」という少々笑える歌もあります。

この歌もその路線の続きですが、これまでとは少々趣が異なります。一番の歌詞を引用してみます。

汗ばんだ首筋に はりつく髪
かきあげて後から あなた誘う
「アレがないの」突然言うと
ホラ体の上のあなたの動きが止まるわ
「冗談じゃないぜ 始末しろ」なんて
女いつでも獣よ しなやかに生きるわ
生まれてくる者たちを 拒みはしないわ

責任なんて 言わないわ
安心して お行きなさい Ah….
乱れて乱れて 絹を引きさいても
すましてすまして ルージュ引けるのよ

少し手を入れたくなる歌詞ですが、結構キツイ事言ってます。 タイトルも当時の世相を反映した凄いタイトルです。昭和というのは実に奥深い良い時代でした。今ではとてもぢゃないが無理でしょう。こんな内容なのでトホホ度は高いですが、お笑い要素は余りありません。

こういうテーマの歌は少ないと思いますが、私が一つ思い出すのはマイケルジャクソンの「ビリー・ジーン」(Billie Jean)です。歌詞の一部を引用してみます。

Billie Jean is not my lover/ビリー・ジーンは僕の恋人じゃない
She’s just a girl who claims that I am the one/ 彼女は僕が相手だって言ってるただの女の子さ
But the kid is not my son/ でも、その子は僕の息子じゃない
She says I am the one, but the kid is not my son/
彼女は僕が相手だって言ってるけど、その子は僕の息子じゃない  

探せばこの種の歌はもっと出てくるかもしれませんが、”Billie Jean”は世界中で知られている大ヒット曲で、これ以上のものは無いでしょう。

 

トホホ度 ★★★★
お笑い度 ★★☆
意味不明度 ★★


楽園のカンヴァス/原田マハ著

この小説は前から気になっていたが、やっと新潮文庫で読むことができた。著者は岡山生まれで子供のころは大原美術館が遊び場だったようだ。早大二文美術史科卒業後、森ビル美術館設立に関わり、この間MoMA(ニューヨーク近代美術館)で半年研修を受けた経験がある。小説の舞台は大原美術館、 MoMA、スイスのバーゼルと国際的に展開する。

早川織絵は米国で生まれ、パリで美術史を研究し博士号を取得。当時若きルソー研究家として学会で注目されていた。仏人と結婚し一児を設けたが、離婚し倉敷の実家に戻って大原美術館の監視員を勤めている。 1983年 、MoMAのアシスタント・キュレータのティム・ブラウンはアンリ・ルソー展の企画助手をしていた。二人はバーゼル在住の謎の大コレクター、バイラーが所蔵するルソー作「夢をみた」の真贋鑑定を依頼される。「夢をみた」はルソーの代表作である「夢」(表紙絵)に酷似している大作であるが、文献には現れていない。バイラーはこの二人をバーゼルの屋敷に招き、一週間滞在させる。初日に「夢をみた」を見るがそれ以降は一週間かけて、ある小説を読み、その内容から七日目に講評を行う。バイラーが満足する講評を行った方に、その絵のハンドリング・ライトを委ねる。もし、そうなれば莫大な利益を得る可能性もある。

小説の中で小説を読むという仕掛けが面白い。その小説にはルソーとピカソの交友と絵の謎に関するヒントが描かれており、この小説の中の謎と現実の謎が交錯する。また、インターポールやバイラー自身の謎もあり、日本人が書いたミステリーとは思えない面白さがある。そして、最後は意外にもハッピー・エンド。

絵画は音楽や文学と違って100億円を超える値が付くものもあり、昔から盗難や贋作事件が多い。そんな事件を扱った美術ミステリーは世界中で小説や映画になっているが、解説の高階秀爾(大原美術館長)は「これまでに書かれたどんな美術ミステリーとも違う」と述べている。 殺人事件が起こるわけでは無し、派手な秘宝争奪戦が演じられるのでもないが、その謎の解明を核として豊かな物語を紡ぎだす筆力に唸らされた、と激賞している。

ウルトラCでやりましょう/二宮ゆき子

東京五輪切符の抽選申し込みはややこしかったですね。カートに入れて、電話もちゃんと掛かったので完了と思ってログアウト。しかしtokyo2020からメールが来ないんで、不審に思い、やり直したらOKになりました。カートに入れた時点で完了と誤解した人も結構いたようです。自分が申し込んだ切符は全部当たると100万円越えなので少々不安もありましたが、結局陸上競技が4枚で、まあまあの処に納まりました。しかし、PCに慣れない年配のに方は無理ですね。

オリンピックの歌となるとやはり三波春夫の「東京五輪音頭」だと思いますが、他にも色々ありました。この歌もその一つです。「ウルトラC」は体操競技でC難度を超える画期的な美技という意味で、当時の流行語になりました。この「ウルトラ」が後のウルトラQとかウルトラマンの元になったという説もあります。 現代の体操ではG難度まであり、当時の難易度Cは今では簡単な部類に入るようです。 処で「ウルトラCでやりましょう」というのは、どういう意味なんでしょう?今までにない新しい技でやりましょう、という事なんでしょうか?

この歌の歌詞は全般的に中々面白いですが、特に3番はトホホ感溢れてます。

色気あるのに ない振り見せて
淑女ぶるのは およしなさい
男心を 顔で読み
お酒飲ませて そのあとは
ウルトラCで やりましょう

これは今で言う逆ナンでしょうか?

全般的に意味は分かりやすいのですが、トホホ度、お笑い度は高得点になりました。この歌はジャケ写からも分かるように当時大ヒットした「まつのき小唄」のB面です。ついでにA面もリンクしておきました。

しかし、来年の東京五輪に関する歌が無いわけでは無いでしょうが、今市盛り上がりませんね。どなたか「東京五輪音頭」に匹敵する新しい国民歌謡を作ってほしいものです。

トホホ度 ★★★★
お笑い度 ★★★☆
意味不明度 ★★☆
ウルトラCでやりましょう
まつのき小唄

崩壊の森/本城雅人著

学生時代にロシア語を学んだ縁で土井垣侑(どいがきたすく)は東洋新聞ロシア特派員としてモスクワに赴任した。東洋新聞のモデルは産経新聞である。後書きで著者は元産経新聞ロシア特派員に取材し、当時の産経新聞記事を参考にしたとしている。

土井垣が赴任したのは昭和62年(1987)、チェルノブイリ事故後1年。それから平成3年(1991) 12月25日、ゴルバチョフ大統領がソ連邦消滅を発表する日まで、昼夜を問わず取材活動を続け、現地の生の声を拾うべく毎夜のようにバーでロシア人が心を開いて語ってくれるまでウォッカを呷り続ける。当時のロシアは言論、報道の自由は制限されており赴任当初は写真電送機もFAXも無かったので検閲、盗聴を避けるため、テレックスでローマ字原稿を送っていたようだ。

ソ連崩壊への段階でお約束の土井垣のロマンスがあり、スパイだった美人実業家、なんか胡散臭いけどしっかりしているロシア人、ソ連高官との交際等々から平成2年(1990)2月2日、共産党の独裁放棄をスプークする。同8月18日、ゴルバチョフがバカンスで不在の隙を狙ってクーデタが発生し、新婚の妻と外国人アパートから非難した。

ソ連崩壊までの数年間がノンフィクションで繋がっており、そこに土井垣の上司との葛藤、悩み、そして探偵小説的なスリルが相まってスピード感がある。全てが事実ではないとはいえ、特派員の仕事の厳しさが良く分かり、良質のエンタテインメントと感じた。ストーリーは特派員の目で進行するが、欲を言えばソ連政権内部の様子ももう少し書いてもらえると一層面白く感じられたかもしれない。

話は変わるが、先日ネットでウクライナから留学しているナザレンコ・アンドレーさんの講演を見た。ソ連邦が崩壊しウクライナ共和国は独立した。しかし、ソ連がロシアとなってもその本質は変わらず、ウクライナ人の浅慮によって、平成26年(2014)にクリミア侵攻を許し、今なお戦火は止んでいない。この現状を披露してくれた彼の講演は我々に考えさせるものがある。約7分の講演ですので、是非聞いてみてください。


俺たちの時代/西城秀樹

西城秀樹が亡くなってはや一年。もう喪が明けたという前提で秀樹のトホホな歌を探してみた。かつて山口百恵が京浜急行の横須賀から品川までの快速停車駅をひたすら歌う「I CAME FROM 横須賀」を本ブログ認定トホホ曲に選定したことがあります。この調子で秀樹にも何かある筈だと探しましたが、無い。その調査の過程でみうらじゅんがこの歌について「ヒデキのモッコリ」と述べているのを見つけました。確かにジャケ写を見るとモッコリのようにも見えるが、位置関係が少々違う様な気もする。歌は秀樹らしい能天気な内容で加も不可もないという感じですが、ジャケ写にトホホ感があるため、これを選んでみました。しかし、剥き出しの両足はとても綺麗です。

股間の表現、処理については古今東西、多くの人がひどく悩み、多くの人が全く悩でいません。この問題について日本人の研究書があります。木下直之著「股間若衆」と「新股間若衆」。著者によれば書名は「古今和歌集」のもじりだそうですが、股間は若衆だけのものでは無いので、余り良い題名とは思えません。本書の副題に「男の裸は芸術か」とありますが、女の裸が芸術であって男の裸が芸術でないとすれば、これはひどい差別であります。

股間の問題で一番頭を悩ませるのは彫刻家でしょう。例えばミケランジェロのダビデ像のような作品を作る場合、まずはモデルを誰にするかから始まって、どこまで忠実に再現するか、頭を悩ませます。これについてかつて著者が「タモリ倶楽部」に出演して、実際に日本の色々な作品を見ながら解説されました。忠実に再現されたものもありましたが、それはTVには映せないという事で胡麻化した例が紹介されました。誤魔化すために無かった事にする、或はその辺りを盛り上げてしまうという情けない形になっていました。隠すのであれば褌とかパンツを穿かせれば良いような気がしますが、芸術家魂としてそれは出来なかったのでしょう。

ギリシャ、ローマの時代は殆ど隠していないようです。ローマには股間に葉を被せた彫像が多くありますが、これらは後年原作に加えたようです。ローマのシスティーナ礼拝堂にあるミケランジェロ作の「最後の審判」は後年原作の股間に絵の具を塗って隠しましたが、前回の大修復の際に書き加えられた絵の具の除去作業を行うことになりました。ところが、作業途上で、蛇がチンチンに噛みついている場面が現れ、これを見て除去作業を中止したそうです。よって現在、絵の具で隠れているのといないのが混在しています。古代には自由で逢ったものが隠されるようになったのはキリスト教の影響でしょう。諸悪の根源はキリスト教であると私は思っています。

ところで、私はこの本を未だ読んでいません。このブログで読んでいない本を取り上げるのは初めてです。読みましたら感想を述べさせて頂きます。

経済で読み解く日本史❸江戸時代/上念司

日本史が高校で必修でなく(先進国の高校で自国の歴史が必修で無いのは日本だけ)自分はまともに日本史を勉強したことが無い。しかし歴史には興味がある。本書は人間の行動を縛る「銭」すなわち経済の動きを主軸にした新しい日本史である。経済の専門書に同様の論文は多々ありそうだが私のような素人にも分かるように平易に解説してくれてます。

本シリーズは文庫版の5分冊になっており
第1巻<室町・戦国時代>
第2巻<安土・桃山時代>
第3巻<江戸時代>
第4巻<明治時代>
第5巻<大正・昭和時代>

第1巻から読み始めるべきなんでしょうが、まず落語を通して馴染みの深い第3巻<江戸時代> から始めてみました。

当時は勿論経済学の理論は無く江戸時代の約260年間、幕府及び諸大名は色々な試行錯誤を繰り返し、成功と失敗を繰り返してきた。これらの結果を纏めると
●世の中はモノとお金のバランスによって成り立っている。
●お金が不足すればデフレになり、景気が悪くなる。
●景気が悪くなると普段は見向きもされない危険な思想に人々は救済を求める。

江戸時代初期の国家予算は約3,000万石であったが、幕府の天領での税収は400万石しかなかった。不足分を埋めるため、家康は全国の金山、銀山を手中に収めた。三大将軍家光までは独占した金銀を浪費し、幕藩体制を強固なものにした。教科書では浪費はイケナイ事となっているが、経済は発展し、八代将軍吉宗の頃に農業生産量はピークに達した。しかし、それ以降は金山、銀山を掘りつくしてしまい、財源不足が顕在化してきた。要するに税収を幕府が一括して徴収する中央集権体制になっていなかったのが根本的な問題であった。

その後幕府と諸大名は常に財政難と戦っていた。例えば幕府の財政難を克服するため改鋳が行われた。これは小判二枚を溶かして混ぜ物を加え、小判三枚にする。教科書ではイケナイ事だとされているが、これで幕府のお金の量が1.5倍になったので好景気となった。消費も喚起され米や米以外の作物も増収となった。しかし、享保の改革、寛政の改革等の緊縮財政政策によって不況になる。それ以降、著者云う処の「緊張と緩和」の繰り返しであった。

江戸も中期以降になると武士より町人の方が財力が豊かになる。幕府は治山治水、インフラ整備等の公共事業に掛かる費用を諸大名に拠出させるようになるが、大名とて火の車。いやいやながらも借金で賄うしかない。しかし、借金踏み倒しは頻繁に発生し、特に肥後の細川様は借金棒引きを繰り返し、信用を失ったようである。

江戸時代も末期になってくると開国を求める諸外国が日本に接近してくる。財政難による国難は開国を迫る諸外国が悪いという考えから、攘夷という思想が現れる。最後は開国せざるを得ず、明治維新となるが諸大名は借金が棒引き出来るので、廃藩置県という荒療治を受け入れたのではないだろうか。

その他薩長同盟も経済の観点から面白く解説されています。教科書では江戸時代は農民、町民が虐げられていた暗黒時代だと言われているが、実際には高度な通貨制度も整備され、町人が力を付け、軍事力も十分で外国に比べてもかなり良い状況だったのではないでしょうか?

現代でも借金はイケナイ、浪費はイケナイとして財務省主導の緊縮財政論がマスコミで流布されているが、景気は緊縮財政時に不況になっており、著者は現代においても緊縮財政ではデフレから脱却できないと云いたいのだと思います。

どうするの赤坂/山田邦子&高嶋政伸

高島家は芸能一家で有名ですが、色々と話題も多いようです。家長の高嶋忠夫は洒落た芸風の二枚目でしたが、糖尿病とか鬱病とかで、既に他界されてたかと思ってましたが、調べてみるとご存命でした。三男の政宏氏は若いころからヘビメタ好きで通っており、その業界筋では有名人でしたが、最近は自身でSM好きと公言され、飲み会では終始一貫、下ネタなんだと自慢しておりました。そのSM好きが高じて「変態紳士」という本を上梓されました。

早速読んでみたんですが、これが丸で駄目。トンデモ本にもなれない駄本。本人が書いた、いやゴーストライターだ、とかそういう問題でもない。SMが好きでSMショーを見に行った。どこそこのSM劇場のママさんとは顔馴染みとか今は無きナントカ劇場が良かったとか。そういう話で第一章が終わり、後はだらだらと食レポ的雑談とロックの話。腰巻の「プライドを捨てて変態をさらしたあの日から大切な人たちに愛されはじめた」という文句が空虚に響く。さすがにプロのコピーライターは大したもんだと思います。多分よほどの高嶋政宏ファンで無ければ私と同じ感想でしょう。(こんな本買った自分が情けない)

そこで彼をディスろうと思い、彼の歌を探してみましたがありません。よって連帯責任(?)で次男の高嶋政伸と山田邦子がデュエットしているこの歌にしました。カテゴリーは「珍盤・奇盤」としましたが、ボヤっと聞くと昭和の時代のムード歌謡という感じです。しかし、この歌にはマジなのか受け狙いなのかが私のような専門家でも判断が難しい部分があります。という訳で採点はちょっと甘めになりました。

トホホ度 ★★★
お笑い度 ★★☆
意味不明度 ★★★

悪妻盆に帰らず、日本語ごっこ/森真紀著

最近アマゾンで本を買うと、これまでの購入履歴から、お勧め本の広告が出てくる。なんか自分の性癖を読まれているようでちょっとヤな感じがする反面、知らなかった面白そうな本が出て来て嬉しい事もある。この二冊はアマゾン君が私にはこれ位が丁度良いだろうと出してきたので、その技にパックリ嵌ってポチッとしてしまいました。内容は単純で、諺のもじりというかパロディを並べ、そのパロディに説明とか小話とかが添えてある、只それだけ。

一冊目の「悪妻盆に帰らず」に「ことわざウラ世界『上』」と副題が付いているので、通常2冊目は 『中』又は 『下』になる筈ですが、実際には 「ことわざウラ世界『特上』」となっている。著者によれば『上』の次は『特上』が良さそうだろうという事でした。

各ことわざに付随する説明や小話が面白いんですが、全部紹介できませんので、直接的に意味が分かるものだけ選んで以下に羅列しました。

【上】
(1) 悪妻盆に帰らず
(覆水盆に返らず)
(2) 事実は小説よりいきなり
(事実は小説より奇なり)
(3) 先妻は忘れたころにやってくる
(天災は忘れた頃にやってくる)
(4) 金は万票の元
(風邪は万病の元)
(5) お家を建てれば暮らしが立たず
(あちらを立てれば、こちらが立たず)
(6) 方々に筆の誤り
(弘法も筆の誤り)
(7)「あの」で人を使う
(あごで人を使う)
(8) 身で身を洗う
(血で血を洗う)
(9) 二度足を踏む
(二の足を踏む)
(10) 万歳の陰に女あり
(犯罪の陰に女あり)
(11) 他人の親似
(他人の空似)
(12) 無くせ七癖
(無くて七癖)
(13) 待てば賄賂の日和あり
(待てば海路の日和あり)
(14) 嫁当面今の内
(夜目遠目傘の内)
(15) 人を見たら並ぼうと思え
(人を見たら泥棒と思え)
(16) あたしは明日の風邪をひく
(明日は明日の風が吹く)
(17) 恩を肌で返す
(恩を仇で返す)
(18) 鉄は熱いうちは持つな
(鉄は熱いうちに打て)
(19) 寄る年寄りには勝てぬ
(寄る年波には勝てぬ)
(20) 老婆は一日にして成らず
(ローマは一日にして成らず)
(21) 眠い奴ほど良く眠る
(悪い奴ほどよく眠る)
(22) 三人寄ればもんじゃ焼き
(三人寄れば文殊の知恵)

【特上】
(23) 人の家に戸はたてられぬ
(人の口に戸は立てられぬ)
(24) 墓は死ななきゃ入れない
(バカは死ななきゃ治らない)
(25) 正直者が中を見る
(正直者がバカを見る)
(26) 急がば渡れ
(急がば回れ)
(27) 触らずといえども遠からず
(当たらずと言えども遠からず)
(28) 渡る世間に銭はなし
(渡る世間に鬼はなし)
(29) 十を聞いて一を知る
(一を聞いて十を知る)

(1)は我が嫁そのもの。上手いと思うのは(2), (14), (15)。(8), (17), (27)のようなエロネタもあります。まあ、よくこんな本が出たもんだと思いますが、それを買う方もあんまり利巧とは言えないような気がしてきました。

今こそ韓国に謝ろう/百田尚樹著

昨今韓国の反日姿勢が勢いを増し、日本に対し数々の賠償や謝罪を要求しています。これに対し著者は韓国を怒らせたのは我々の責任であって、ここは素直に謝ろうと言っています。

では何を謝るのか。我々の祖父は韓国が日本に併合されていた35年間におびただしいお金と労力をつぎ込んで;
・学校を建てて子供たちを教育し
・工場やビルを建てて近代的産業を発達させ
・鉄道や電気を全国に張り巡らせ
・全国の禿山に植林し
・荒れ地を耕して耕地面積を倍にし
・朝鮮人の人口と平均寿命を二倍にした

「それは良い事をしたのでは…と思われるでしょうが、実はそれこそが問題だったのです。それらは私たちの父祖が、朝鮮人の意向も聞かずにやった事でした。私たちの父祖が良かれと思ってしたことは、彼らにとっては全て『余計なおせっかい』だったのです。」

ハード面だけでなく、ソフト面にも日本は余計なお節介をしています。「韓国は日本が朝鮮から『七つのものを奪った』と主張しています。俗に言われる『七奪』です。韓国の高校の指定教科書には次のように書かれています。『日本は韓国から大切な七つの物を奪った世界でも類を見ない悪辣な帝国主義者である』」。その七つとは「主権」「国王」「国語」「人名」「姓名」「土地」「資源」。しかし「七奪」は全て嘘です。例えば姓名。実際には日本人が戸籍を作り姓、すなわち名前を彼らに与えたのです。それまで名前の無かった女性にも名を与えました。また無理やり日本風の名前に変えさせたという誤解がありますが、当時の朝鮮総督府は日本風の名前を禁じています。しかし日本風の名前がカッコ良いと思って日本風にした人が沢山いたようです。本書は、その他も全てこの調子で韓国の嘘を論破しています。

このような日本人の「蛮行」により朝鮮はたった35年間で農業国から工業国へと転換し近代国家の仲間入りをしたといっても過言ではありません。もし日本が余計なお節介をしていなければ朝鮮半島は不潔で常に飢餓の恐怖に怯え、貨幣もない世界最貧国で、とても文明国とは言えない状況のままだったと思われます。

最近、本書がベストセラーになったことを聞きつけ、韓国の某出版社が韓国語訳出版を打診してきたそうです。中身を読みもせず書名を鵜呑みにして一儲けしようと思ったのでしょう。著者は韓国語訳を作り、ネットにアップして誰でも只で読めるようにしたいと言っています。日本人と韓国人にこの35年間に朝鮮半島で何があったのかを知ってもらうためです。

その他、最近厄介なのが「ウリジナル」です。朝鮮語で自分を表すウリとオリジナルを交ぜて「韓国発祥」という意味にしています。例えば「茶道は韓国が発祥」、「華道も歌舞伎も韓国が発祥」。花見のシーズンになると必ず「染井吉野の発祥は韓国」と言い出します。これら全て根も葉も無い嘘で、日本人はまともに取り合おうとしません。しかし、これが問題なのです。「空手のルーツは韓国のテコンドー」という嘘をIOCへのロビー活動(実弾攻撃有)で執拗に刷り込んだため、IOCは韓国の言い分を認めました。東京オリンピックでは空手もテコンドーも五輪競技に採用されていますが、今後、空手かテコンドーかという選択になればオリジナルであるとIOCが認めたテコンドーが採用され、徐々に「空手のルーツはテコンドー」という嘘が国際常識になってしまいます。こんな下らんと思う事でもいちいち反論していかなければなりません。

韓国とは、こんな厄介な国です。彼らの言うことは従軍慰安婦にしても徴用工にしても全部嘘です。著者の言うとおり「そしてさらば」と言いましょう。本書は文庫版で定価694円+税。お買い得です。